2024年4月から明星中学校・高等学校校長に就任した水野次郎・新校長は、「こどもちゃれんじ」(ベネッセコーポレーション)の初代編集長という経歴を持つ人物だ。生徒たちの印象を聞くと、「いい意味で純朴で反応が良く、私の話にもよく耳を傾け、遠くからでもあいさつしてくれる素直さがあります」と語る。毎日更新し続けているブログには、1日に2500件、多いときには5000件のアクセスがあり、生徒とのコミュニケーションツールにもなっているという。
同校の緑豊かで広大な敷地には、アリーナを構える総合体育館やオペラ歌手にも太鼓判を押された本格的な劇場型音楽ホール兼式典会場の児玉九十(くじゅう)記念講堂の他、サッカーグラウンド、テニスコート、武道館、カフェテリア、スタードーム、畑などの施設・設備が点在する。これらを使った探究活動や部活動が盛んだ。こうした環境についても水野校長は「生徒の興味・関心が広がるきっかけになる機会が非常に多い学校だと思います。今の時代は感性教育・アート思考が重視されていますが、本校にはそれらの力が育つために必要な『本物を知る体験』ができる環境があります」と胸を張る。
「読探ゼミ」を新校長が開講
読書を通して考えを抽象化
同校では、多くの生徒が予備校に通わず、学校のカリキュラムや手厚い受験指導で大学に進学している。
中学から特別選抜、総合、英語(中3・高1に設置)の各クラスに分かれて学び、高校では文理の枠を超えたリベラルアーツを展開するSМGS、英語に特化したМG、理数科目に特化したMS、本科文系、本科理系の5クラスに細分化され、自分の「好き」を伸ばし、生かせる大学を目指す。「24年春に医学部に進んだある生徒は小中高と皆勤で、吹奏楽部も中高6年間フルに活動しながら勉強していました。今は医学と同時に法学も学べる法医学に興味を持っているそうです」と水野校長。
次の100年への次世代ラーニングとして水野校長が重視しているのは「表現力」。これを育てる一助として、劇作家・平田オリザ氏の弟子に当たる蓮行(れんぎょう)氏を招いて演劇ワークショップを実施する予定だ。
そして、校長自ら実施しているのが「読探ゼミ」。読書を通して考えを抽象化する力を付け、面接や論文の突破力を育てるというコンセプトでスタートし、在籍する生徒は希望進路別に水野校長が提示する推薦図書を読む。「読書」は「表現」に必要な「言葉の力」の育成にも役に立つ。
24年4月からは放課後の学習支援を始めた。外部団体の力も借りて月~金曜で常にチューターに質問できる環境が整い、それとは別に週2回、英語と数学の補習授業が受けられるようになっている。
水野校長を筆頭に、生徒の「今」と「未来」を、全力でサポートする。
明星(めいせい)中学校・高等学校
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