さまざまな探究学習で
ソフトスキルを育成
桜丘の教育がユニークなのは、学力だけでなく、主体性・協調性・責任感などの「ソフトスキル」を育成するために、「Ai GROW(アイ グロウ)」を使って生徒の内面を数値化、可視化している点にもある。「生徒一人一人の傾向を把握して、行事やグループワークの配属に生かしています。例えば、“一つのグループに主体性が強過ぎる生徒を集めない”“協調性を伸ばしたいからこのグループに入れる”など。ソフトスキルの変化を生徒に自覚してもらい、人間力を高めてほしいと考えています」(中野教諭)。

26年度より
「Iコース」を新設
「Sコース」は理系強化
26年度から、高校のコースが一新され、「難関選抜のS(スーパーアカデミック)コース」「国際教養のI(インターナショナルリベラルアーツ)コース」「文理特進のA(アカデミック)コース」の3コース制になる。注目は新設される「Iコース」。企業と連携した探究活動や、海外短期留学による現地探究プログラムなど、グローバル視点での探究活動を実施しながら、国内外の難関大を目指す。またSコースでは、理系と文系を明確に分離、大学の研究施設とも連携して、より専門性の高い理系探究を実現する計画だ。

石田修一教諭
「保護者の方々に評価されているのは、“相対評価”ではなく“絶対評価”で生徒を育てる教育理念です。教員が“これをやりたい”と提案すれば、理事長・校長が即座に検討し、スピード感を持って実行に移されることも多い。理想の学校をつくりたい教員たちの情熱が、生徒たちにも伝わり、相乗効果で学びの質が向上していると思います」と、入試募集部の石田修一教諭は話す。

25年度の受験者数は前年度から約200人増加、延べ出願者数は2200人を突破した。個人を大切にする教育と、意欲的な進路への取り組みが、保護者の間でも浸透し始めている。