
大場一人校長
教育の特徴は、13年前から実施している「R-プログラム」。毎朝20分間のショートホームルームと年数回のロングホームルームの時間を利用して、Research(調べる)、Read(読み取る)、Report(表現する)の三つのスキルを伸ばしている。

R-プログラムで実践している「コラムリーディング&スピーチ」は、学力とコミュニケーション能力の基礎となる国語力を身に付ける取り組みだ。新聞の社説やコラムなどを題材に、テーマ文を自分の言葉でまとめ、書いた文章をクラスメイトの前で発表する。学年が上がるにつれて、社会的・時事的・道徳的な内容がテーマになる。このR-プログラムを通じて、生徒たちは読解力と表現力、傾聴力やプレゼンテーション力を身に付けていく。

また読書の動機付けとして、個人とクラス対抗で読書量を競う「リーディングマラソン」を開催。中学生には読書ノートを配布し、考えながら読む習慣を身に付けていく。中高時代にたくさんの本を読み、文章に親しむことは、豊かな発想の源になる。
「R-プログラムを通して、生徒たちはさまざまなテーマを深く考え、知識を蓄え、視野を広げていきます。実際に文章を書き続けることで、記述への苦手意識が払拭され、大学入試での志望理由書や小論文、筆記試験の抵抗感も少なくなります。入学時は戸惑っていた生徒も、定期的に取り組むことで、自分の意見をしっかりと表現できるようになります」と、大場一人校長はR-プログラムの利点を指摘する。

また、英語教育にも力を入れていて、特に英検の取得を重視している。「聞く・話す・読む・書く」の4技能を定着させることを目的に、中学卒業までに3級(特進クラスは準2級)以上の取得を目指し、夏休みや年3回の受験前には「英検対策講座」を開催する。ここ数年、中3修了時に英検2級や準1級を取得する生徒が増え、結果的に英検を活用できる大学の合格率が向上しているという。