内進生の頑張りで
進学実績が向上

 立正は保護者から、「面倒見の良い学校」として評価されている。クラス担任や教科担任の他に、直接教えていない教員も連携して、1人の生徒を見守る体制がある。保護者面談の回数が多いのも特徴で、家庭と学校が連携して生徒の情報を共有する。

授業では先を急がず、基礎学力の確かな定着を基本としている

 無理な先取り学習をしないのも特徴の一つだ。中学では一部の教科で先取り授業を取り入れているが、基礎学力の確かな定着を基本とし、成長段階に応じた指導を行っている。進路指導にも手厚いサポートがある。受講者の少ない教科でも授業を行い、受験対策では英作文や小論文の添削を行うなど、生徒一人一人に対して熱心な支援を行う。難関大学を目指す生徒たちには、塾に通わず校内で受験の準備を完結する生徒も多い。

 2025年春の進学実績は、ここ数年で最も良く、一橋大や北海道大、筑波大や横浜国大などに現役合格者を出し、早稲田や立教、明治など難関私大への合格者も多かった。

毎年9月に行われる立正祭は、生徒主体で運営され、クラス発表を含めた催し物で盛り上がりを見せる

「進学実績では、内進生の頑張りが目立ちました。進学先の大学が、入学時点での偏差値よりも高くなる生徒が多く、6年間の学びの成果が出ていると感じます。中学入学時から基礎学力と応用力をじっくりと養い、得意科目を伸ばす教育を行っているため、共通テストで高得点をたたき出す生徒が多くなっている。9割近い得点を記録する生徒もおり、GMARCHレベルで、共通テスト利用の合格者も増えています」と大場校長。

 理系学部に進学する生徒も、国語や英語で高得点を取るなど、文理問わず基礎学力が底上げされている。読解力を育てるR-プログラムの成果が、ここでも表れている。