米国大学への進学に
有利になるAPを導入
高校のIC(インターナショナルコース)では、以前から西オーストラリア州教育省と提携したDDP(デュアル・ディプロマ・プログラム)を採用、卒業時に日本とオーストラリア両方の高校卒業資格を取得できる仕組みを確立してきた。25年度からは、新たに米国の「AP(Advanced Placement)」プログラムを導入する。

楢島知哉教頭
楢島知哉教頭は、「APは、米国の高校で提供されている大学レベルの授業・試験プログラムで、APを履修して試験で良い成績を取ると、米国大学出願時に有利になり、大学の単位認定を受けることもできます。これまでDDPを通して多くの生徒が海外大学に進学してきましたが、米国の大学を志望する生徒が増加している現状もあり、より多様な進路選択が可能になることから、今回APの導入を決めました」と話す。

生徒の約4割が帰国生である三田国際科学には、多様なバックグラウンドを持つ生徒が在籍し、異文化理解とダイバーシティー(多様性)の文化が根付いている。探究型学習が中心の授業を通して、生徒たちはリサーチ能力、論文執筆力、プレゼンテーション能力を高め、グローバルな視点で物事を考えるようになる。そして帰国生たちとの交流を通して、海外経験のない生徒たちも海外進学を意識するようになる。

「24年度は海外大学に、スタンフォードをはじめ140人を超える合格者を出しました。合格者の約3分の1は、実は非帰国生です。本校では帰国生と並んで、日本育ちの生徒たちも、海外大学に進学する道を積極的に切り開いています」(楢島教頭)
「発想の自由人たれ」という理念の下、世界標準のカリキュラムを実践する三田国際科学学園の教育は、校名変更を経てさらに充実していく。