
黛(まゆずみ) 俊行校長
日大豊山女子の教育のキャッチフレーズは「0to1」(何もないゼロから新しいイチを生み出す)。一人一人のアントレプレナーシップ(起業家精神)を養い、“自分の意志で選択できる力”を付けていくことを目標としている。その教育のベースとなるのが、教科学習に加えて、中1から高2まで体系的に構築されている「探究学習」だ。

「中学1、2年では、『数学探究』や『理科探究』という枠組みの中で、仮説を立て、実験や調査で検証し、結果をまとめて発表するという探究サイクルを実践します。例えば、サイコロの目が本当に理論通りの確率で出るのかを繰り返し検証しながら、理論と現実のズレに気付き、統計的思考への興味を育てていきます。この最初の段階で、論理的思考力と主体的に学ぶ姿勢を身に付けていくのです」と、黛(まゆずみ)俊行校長は説明する。
中3になると、自らテーマを決める個人研究へと移行する。昨年のテーマは、音楽と感情の関係、昆虫に対する恐怖の心理など、多種多様。調査、実験、資料作成を経て、クラス内でプレゼンテーションを行い、代表生徒は全校発表会へ進む。