自分と違う個性を認め
他者との調和を学ぶ

「男子同士でしか育めない、かけがえのない時間というものがあると思っています。人目を気にせず好きなことに全力で打ち込めるのが男子校の良さ、日大豊山の良さです。本校は水泳部でオリンピアンを輩出していたり、他にも強豪の運動部があったりするので、体育会系に強い学校だと思われがちですが、実は文化系の部活も盛んで、鉄道や吹奏楽など好きな世界に没頭している生徒たちも大勢います。生徒たちは学年を超えて仲が良く、昼休みに中学生と高校生が一緒に遊んでいることもあります。多様性が尊重される時代ですが、豊山生は学校生活の中で自然に自分と違う個性を認め、他者と調和することを学んでいます」(梅田校長)

ほとんどの生徒が部活動に参加。体育部も学芸部も「好き」をとことん追求!

 もっとも、男子ばかり2000人の大所帯では規律も大切だ。

「あいさつを大事にするのと、服装や頭髪の乱れがないように注意喚起はしています。とはいえ、時代に合わせてルールも少しずつ変えています。私自身、日大豊山の卒業生ですが、私の時代はみんな刈り上げでした(笑)。生徒の雰囲気も昔に比べると柔らかくなり、素直で優しい子が多いです」(梅田校長)

昼休み、混雑する売店。朝7時から部活が終わる午後6時30分まで開いている

 25年度から盛夏服としてポロシャツが新たに導入され、生徒たちに好評だという。