中学ではPDCAを重視
振り返りと改善を習慣化
中学はPDCA(Plan・Do・Check・Action)を意識した独自の教育システムを導入している。目標に向けて計画を立てられるようにするPlanでは、タブレットを使った自己管理を指導。また、将来について考えを深め、進路と仕事を計画的につなげて考えられるように、キャリア教育にも力を入れる。

Do(実行)の試みとしては、チームティーチングが取り入れられ、数学や英会話などは1クラスを2人以上の教員が担当し、きめ細やかな指導を実現する。ICT教育にも注力。タブレットをフル活用し、今の時代に重視される情報分野のリテラシー向上を図っている。
また、始業前の時間を有効に活用し、生徒一人一人が「課題」に取り組む時間を設けている。「この取り組みは、単なる学習のウオーミングアップにとどまらず、生徒の思考を徐々に学習モードへと導き、1時間目からの授業に自然と集中できる環境を整えることを目的としています」と梅田校長。“振り返り”と“改善”が自然と習慣化される仕組みを整える。
高校では「進学」「特進」「スポーツ」の3コース制を採用し、それぞれの志向や適性に合わせた指導が行われる。
インターハイ出場を狙う生徒が学力重視の特進コースを選ぶといったケースもあり、真の意味での文武両道を実現している。なお、日大豊山の現役大学進学率は95%ほどで、そのうち75%前後が例年、日大に進学する。日大は文系学部に理系学部、医歯薬系に芸術系と、あらゆる学問領域がそろっており、16学部85学科、幅広い選択肢の中から行きたい学部・学科を見つけられるのが大きな魅力だ。

「中高大連携の取り組みとして、日大の講義を受ける機会なども数多くありますので、生徒にとってもなじみ深い日大への進学率が高くなるのはある意味自然で、進学後のギャップも少ない。とはいえ、あくまで進路は本人の意思を尊重。実際、国公立や早慶上理、GMARCHといった難関大にも、例年多くの合格者を出しています」(梅田校長)
比較的多くの生徒が進学するのは日大理工学部だ。日大豊山中学では全員が数学検定を受けることになっていたり、少人数演習が取り入れられていたりと、理数教育に手厚い。さらに、理科の実験室だけで4室もあり、環境面も充実している。

理科実験室に限らず、環境の素晴らしさは日大豊山の特長だ。校舎は地上11階、地下2階の高層ビル。生徒たちがエスカレーターで教室などに移動する光景は新鮮だ。都心の高層ビル校舎、2000人の男子、自由と規律のバランス、そして実践力を養う教育。
日大豊山は、男子たちが自らを磨き、仲間と切磋琢磨しながら社会へ羽ばたいていく“育成の場”として、確かな存在感を放っている。
日本大学豊山中学校高等学校
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