中3は“高校0学年”
学力を底上げし高校へ進学
中学から入学した生徒は、課外活動で多彩な経験を積みながら、学力も大きく向上させている。中だるみを防ぎ、高校に向けた基礎学力の定着を図っているのが、22年度から始まった「中高一貫2-1-3システム」だ。

このシステムでは、中3を“高校0学年”と位置付け、高校での学習へ効果的に移行することを目指している。中1・2は「アカデミックフロンティア(AF)」、「グローバルリーダーズ(GL)」の2コースに分かれ、基礎を固める。どちらのコースも幅広い分野の体験・探究学習を行う中で、AFは「自ら道をひらく」人材を育成し、GLは、英語のスキルアップカリキュラムを通して、グローバルな視点を持つリーダーを育成する。中2での英語のスピーチコンテストは、高校生顔負けの英語力、表現力で発表することもしばしばだ。
そして中3になると、国公立大や最難関私大、医学部などを目指す「特別進学」、難関私大や日本大学への進学を目指す「総合進学」、海外大や国際系大を目指す「スーパーグローバル(SG)」の各プレコース・クラスに分かれる。いずれも高校進学後の各コース・クラスに対応した前段階という位置付けだ。

「25年3月、このシステムの1期生が中学を卒業しましたが、各種実力試験などの結果を見ると、この3年間で学力が大きく伸びたことが分かりました。さまざまな体験を通じて将来への意識も高まったでしょうし、楽しみながら成長できたのだと思います」(中園校長)

教員も、日々の授業のアップデートに余念がない。教員同士で授業を見学し合い、良かった点を伝えたり、自分の授業に取り入れたりと、切磋琢磨する。「チームというよりもファミリーのような雰囲気で、心を合わせて教育に取り組んでいます」と中園校長は語る。