「勉強アカ」で
使いこなす子も

高橋暁子(たかはし・あきこ)
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授

東京学芸大学卒業。東京都で小学校教諭、ウェブの編集者などを経て独立。SNSや情報リテラシー教育が専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育事情に詳しい。メディア出演の他、全国の小中高校大学、自治体などで毎年50回ほど講演を行う。著書に『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎エデュケーション新書)など。

 ただし、スマホやSNSの利用は悪いことばかりではない。勉強のモチベーションアップのために賢く使う中高生たちもいる。彼らは、勉強時間をSNSに投稿して仲間で励まし合ったり、無言で勉強する様子を動画配信して視聴者と“図書館で勉強するような集中効果”を生み出したりしている。このようなアカウントは「勉強アカ」と呼ばれている。

 子どもが自分でスマホやSNSの利用をコントロールできる状態までいけば、ひとまず安心だ。付き合い方の「お手本」といえよう。

 ここに行き着くまでは、親子が力を合わせることが重要だ。判断力や一般常識、知識は親が子どもを上回っている。子どもはデジタルネイティブなので、親よりもスマホやSNSを使いこなすことができる。

 両者が知識やスキルを持ち寄って活用することで、トラブルをクリアしていくことができるだろう。