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一生を賭ける仕事の見つけ方
【第4回】 2016年9月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
斎藤祐馬

急成長「メルカリ」に学ぶ!「自分にしかできないこと」を仕事につなげる3つのポイントとは?

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「何かに熱中したい」「自分にしかできないことを見つけたい」けれど、「何に『人生』を賭ければいいのか」がわからない。そんな全人類共通とも言える悩みに、著書『一生を賭ける仕事の見つけ方』で1つの答えを示した若きプロフェッショナルがいる。起業家の登竜門「モーニングピッチ」発起人で知られる斎藤祐馬氏だ。
これまでの連載で、自分の人生を本気で生きるためのミッションやマインドについて明らかにしたが、果たして「そうした思いを仕事につなげる」には何が必要なのか。実は組織になかで働く人にも重要だという「ビジネスモデル」について、3つのポイントと今急成長中のサービス「メルカリ」のケースを解説してもらった。

「ビジネスモデル」の3つの柱
――マーケット・差別化・チーム

 「ビジネスモデル」を組み立てるうえで、絶対に外してはいけない3つの柱がある。

「マーケット」、「差別化」、「チーム」の3つだ。

 これから挑もうとしている新規事業には、一定の売り上げとその後の成長を見込める「マーケット」があること。

 そして、そのマーケットで自分たちを競合他社から「差別化」する戦略や独自技術があること。

 さらに、「(経営)チーム」を構成するメンバーは、その戦略を遂行できる力を備えているとともに、それぞれのメンバーが各人のミッションにもとづき、どんな困難をも乗り越えていく本気度(コミットメント)でこの事業に取り組んでいること。

この3つの要素をはっきりと示せれば、それを見た人の理解と共感を得られるはずだ

 この3つが「ビジネスモデル」の〈肝〉だと僕が確信したのは、ベンチャー支援のためにベンチャーキャピタル(VC)の人たちと交流を続けてきたからだ。

 資金集めに奔走するベンチャー経営者の力になろうと、ベンチャー経営者とVCの「オミアイ」をセッティングしたこともある。だが、すべてのベンチャーがVCから投資を得られるわけではない。VCから断られるベンチャーも少なくない。その違いがどこにあるのか、VCの人たちに尋ねていくと、この3つの柱に集約されることがわかってきた。

 そもそも「マーケット」に可能性を感じられなければ、投資の対象になるはずがない。マーケットは魅力的だとしても、目の前のベンチャーが、そこでどう「差別化」するかが見えてこなければ、やはり投資の決断をくだせない。さらには、2つの基準をクリアしたとしても、実際に実行力を担保する「チーム」のメンバーに力や本気度が足りないと感じれば、やはり投資は難しい。ベンチャーが投資を得るには、これら3つの要素を兼ね備えていなければならない、とVCの人たちは口を揃えて言う。

この教訓がすごいのは、ベンチャーだけに当てはまるわけではないことだ。「ビジネスモデル」の必要性は、大きな組織のなかで新規事業を立ち上げる際にも当てはまる。

 大企業が取り組む新規事業でも、「マーケット」がなければ成長を望めるはずはないし、「差別化」のポイントがなければ、競合との戦いを勝ち抜けるはずがない。「チーム」の要素も同様で、関わるメンバーに力と本気度があると認めてもらえなければ、新規事業に上司や経営陣のゴーサインが出るはずがない。

 組織のなかで新規事業に挑むには、自分は「起業家」だという心構えとスキルを身につけることが重要だ。なぜなら、組織のなかの「起業家」が口説くべき「投資家」は、社内の上司や経営陣だからだ。組織に新規事業を認めさせ、その後も協力を得つづけるために、3つのポイントを押さえた「ビジネスモデル」を組み立てる必要がある。

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斎藤祐馬[さいとう・ゆうま]

トーマツベンチャーサポート株式会社 事業統括本部長。公認会計士。
1983年生まれ。中学生のとき、脱サラして起業した父親が事業を軌道に乗せるのに苦労している姿を見て、「事業を立ち上げたばかりの起業家を支援する人がいればいいのに」と何度も思い、やがてベンチャーの「参謀」を志す。
2006年、4度目の挑戦で公認会計士試験に合格し、監査法人トーマツ(現・有限責任監査法人トーマツ)入社。会計監査やIPO支援業務に携わるものの、スタートアップ期のベンチャーへの支援ができないものかと悩み、単独でベンチャー支援を始める。
2010年、トーマツ内で休眠していたトーマツベンチャーサポート株式会社(略称TVS)の再立ち上げに参画する。従来の公認会計士の枠には収まらない「ベンチャー支援」という活動に対して当初は理解を得られず、社内からは逆風も吹くが、一つひとつ壁を越え、社内外に仲間を増やし、大きく成長するに至った。現在は、「挑戦する人とともに未来をひらく」というビジョンのもと、国内外で奮闘する100名以上のメンバーとともに、ベンチャーだけではなく、大企業、海外企業、政府、自治体などとも協働し、自らのミッションを生きる日々を送っている。自らの思いを「一生を賭ける仕事」につなげたその経験には、大学、企業、自治体などから講演の依頼が絶えない。
2013年4月より、現在は「起業家の登竜門」と呼ばれるようになった「モーニングピッチ」を仲間とともにスタート。これまでに700を超えるベンチャーの登壇を実現したモーニングピッチは、大企業やベンチャーキャピタル、メディアとの出会いの場をベンチャーに提供する、日本有数のプラットフォームとなっている。


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