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医療ジャーナリスト 木原洋美「夫が知らない 妻のココロとカラダの悩み」

妻の足がむくみ「サリーちゃん」状態の時、夫はどうすべき?

木原洋美 [医療ジャーナリスト]
【第7回】 2016年9月2日
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甥の結婚披露宴での受難
むくんでズキンズキンと痛む足

 「あ~あ、またやっちゃった。つらいなぁ」

 有希子さん(仮名・38歳)は、トイレの便器に腰かけ、エナメルパンプスを脱いだ自分の足を見つめながらつぶやいた。

 薄いベージュのストッキングに包まれた足先は、親指と小指の付け根が赤く腫れている。甲にはくっきりとパンプスの跡が付き、足首からふくらはぎにかけて二回りほど太くなったように見える。足首のくびれは消え、まるで鉄腕アトムか魔法使いサリー、ルーズソックスのようなフォルムだ。膨らんだ足の甲全体が、心臓になったみたいにズキンズキン痛む。

 むくんでしまったのだ。

 今日は、夫・克彦さん(仮名・45歳)の甥の結婚式。都心の教会で挙式した後、瀟洒なレストランに移動しての披露宴となった。

 履きなれないハイヒールでの歩行と長時間の会食はむくみを呼ぶ。

 「車で行くってわけには、行かないよね…」

 日頃から脚がむくみやすい有希子さんは朝から心配で、さりげなく克彦さんに聞いてみた。

 「そうだね、2次会は行かないにしても、たぶん兄貴たちと飲むことになるから。君も付き合ってくれるんだろう。だったら運転はやばいよ。大丈夫、休日だから帰りの電車も空いてるから座れるよ」

 明るく笑われた。

 (私が心配なのは電車の混雑じゃなくてむくみなの)と言いたかったが、おめでたい気分につまらない話題で水を差すのは気が引けて、やめた。

 でも、言えばよかったと今、猛烈に後悔している。

 諦めて、むくんだ足をギュウッと突っ込むと、華奢なパンプスははちきれそうに膨れ上がった。

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木原洋美 [医療ジャーナリスト]

きはら・ひろみ/宮城県石巻市の漁村で生まれ、岩手県の山村で幼少期を過ごし、宮城県の穀倉地帯で少女時代を送る。明治学院大学在学中にコピーライターとして働き始め、20代後半で独立してフリーランスに。西武セゾングループ、松坂屋、東京電力、全労済、エーザイ等々、ファッション、流通、環境保全から医療まで、幅広い分野のPRに関わる。2000年以降は軸足を医療分野にシフト。「常に問題意識と当事者感覚を大切に取材し、よ~く咀嚼した自分の言葉で伝え、現場と患者の架け橋になる」をモットーに、「ドクターズガイド」(時事通信社)「週刊現代 日本が誇るトップドクターが明かす(シリーズ)」(講談社)「ダイヤモンドQ」(ダイヤモンド社)「JQR Medical」(インテグラル)等で、企画・取材・執筆を深く、楽しく手掛けてきた。2012年、あたらす株式会社設立(代表取締役)。2014年、一般社団法人 森のマルシェ設立(代表理事)。森のマルシェでは、「木を遣うことが森を守ります」の理念を掲げ、国産材の樽で仕込む日本ワインやバルサミコ酢の開発等、国産材の需要を開拓する事業に取り組んでいる。


医療ジャーナリスト 木原洋美「夫が知らない 妻のココロとカラダの悩み」

長年連れ添った妻やパートナーが突然キレる要因は何か。なぜ、いつも不機嫌なのか。女性特有のカラダの不調や悩みに起因することが多い。しばしば男女間、夫婦間に深いミゾを生じさせる女性特有の病気・体の不調について、実際の具体例を挙げて解説する。

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