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フィンランド人が教えるほんとうのシンプル
【第4回】 2016年9月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
モニカ・ルーッコネン

日本人は、真の意味で「休めて」いない
なぜ、フィンランド人は夏の4週間を湖のコテージで過ごすのか?

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この連載は、フィンランドで生まれ育った私が、日本のみなさんに「フィンランドのシンプル」をお伝えするものです。私の最新作『フィンランド人が教えるほんとうのシンプル』(モニカ・ルーッコネン/ダイヤモンド社)より、記事を厳選してお届けします。
フィンランドの人びとの考え方、生き方、そして少しでもフィンランドの風を感じてもらえたらうれしく思います。
(写真:カタリーナ・ヤルヴィネン)

「良質な静けさ」の必要

 フィンランドは日本とだいたい同じ面積ですが、人口は500万人しかいません。森や湖などの自然に囲まれ、ひとりあたりのスペースはかなり広いのです。

 それでもフィンランド人は、静けさを求めて湖のほとりのサマーコテージに行きます。多くのフィンランド人は、ひとりでラップランドにハイキングに行くことに憧れを抱いています。

 フィンランド人にとって静けさは負担でもなんでもありません。むしろ、必要です。考えごとをしたいときやもの思いにふけりたいとき、かんたんに逃げこめる自然がいつもまわりにあることをありがたく思います。

 私の友だちに、奥さんと娘さんを家に残し、ワンちゃんだけを連れてサマーコテージに行く人がいます。海のそばにあるコテージで、釣りをしたり、ビールを飲んだりして静かに過ごすのだそうです。奥さんも、ひとりになりたい気持ちを理解し、賛同してくれているそうです。

私が夏のあいだ、のんびり過ごす「サマーコテージ」

 想像してみてください。

 2月の終わり。穏やかにそこに横たわる凍った湖。絵画のように真っ白で静かな雪。静かにピンと張りつめた空気。その中をあなたは自転車で走り抜けています。ほんとはずっとそこにいたいと願うほどの安らぎを感じます。

 森に入ると、雪が自然の上に積もって、柔らかい毛布になっています。新雪の上にはウサギの足跡。一瞬、冬の太陽がまばゆい光を雲のあいだから放つと、小さく固い雪の結晶が、裸の白樺の幹のあいだを妖精のように舞うのが見えます――。

 フィンランドではこんな奇跡的な場面によく遭遇します。

 心が落ち着かないときは、静けさを求めて、なにもない場所に行ってみてはどうでしょうか?良質な静けさとはこの上なくぜいたくなものなのです。

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モニカ・ルーッコネン

北フィンランドに住む作家・ノンフィクションライター。フィンランドのライフスタイル専門家。1971年フィンランド生まれ。企業のマーケティング担当としてフィンランドと日本を往復したり、日本に滞在した経験をもつ。2000年より翻訳家、作家としての活動をはじめ、現在は「Monika Luukkonen Literary Agency」を経営。フィンランドのシンプルな生き方、考え方を世界に広めるべく、情報発信を続けている。ひとり娘の母。著書に『ふだん着のフィンランド』(グラフィック社)がある。


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