スマートエイジングライフ
自律神経を整えると仕事がうまくいく 小林弘幸
【第4回】 2016年9月23日
小林弘幸 [順天堂大学医学部教授、日本体育協会公認スポーツドクター]
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危機的状況の日本人の腸に「コップ1杯の水」

自律神経が乱れれば「腸内環境」も乱れる

あなたの腹痛、実は自律神経の乱れが原因かも?

 ビジネスマンが働く上で、良いパフォーマンスを発揮するには、メンタルトレーニングよりも体を最高の状態に持って行くことが非常に重要です。ただ年齢を重ねるとともに、最近疲れやすいなど疲労や不調を感じやすくなっていませんか? これは「自律神経」と「腸内環境」が影響しています。どちらも年齢とともに機能が低下してくるので、仕事で活躍し続けるためにはこれらを健康な状態に保つことが欠かせません。

 自律神経と腸は密接な関係にあり、交感神経と副交感神経が正常に働いていないと腸の動きが乱れてしまいます。すると、腸トラブルが起きやすくなり、様々な不調を引き起こしてしまうのです。体の状態を最高に保つとは、自律神経や腸を健康に保つことと同義と言えるでしょう。

 ただし、日本人の腸事情は危機的状況にあります。結腸がんと直腸がんを合わせた「大腸がん」は、女性の死亡率ナンバー1(厚生労働省「人口動態統計」2011)。男性に置いても死亡率第3位です。今から約60年前の1950年の統計では大腸がんによる死者数は約3700人だったのに対して、2011年には約4万6000人とおよそ12倍にも増えています。

 私はこの原因が、生活スタイルの変化にあると考えています。最も影響を与えているのが食生活の変化。食の欧米化が進み、腸にとっては本当に過酷な状況となっています。それに加えて不規則な生活やストレス社会による腸への影響もでています。この状況下で、腸やそれを操る自律神経を整えていくのは非常に大切なことなのです。

小林弘幸
[順天堂大学医学部教授]

順天堂大学医学部教授
日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務後、順天堂大学小児外科講師・助教授を経て現職。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンスの向上の指導などに携わる。また、順天堂大学病院に日本初の便秘外来を開設した“腸のスペシャリスト”としても知られる。日常生活を少し変えるだけで、大きく健康効果が出る方法を、メディアを通じて発信し続け、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム刊)『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎刊)など、ベストセラー著書も多数。


自律神経を整えると仕事がうまくいく 小林弘幸

重要な会議、締め切りの迫った資料、複雑な人間関係……。ビジネスパーソンは過度なストレスにさらされつつ、成果を出し続けなければいけません。では、ストレスフルな状況下で成果を出せる人、出せない人の違いは何なのでしょうか?

自律神経の第一人者として数々の著作があり、トップアスリートや著名人の健康指導に携わる、順天堂大学医学部・小林弘幸教授が、ストレスに振り回されずにハイパフォーマンスを維持する方法を解説します。

「自律神経を整えると仕事がうまくいく 小林弘幸」

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