ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
にっぽん新名産

1kg3500円も!イタリア野菜で山形の田舎町が起死回生

ダイヤモンド・オンライン編集部
【第2回】 2016年10月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
かほくイタリア野菜。現在では約45種類が生産されている

 日本有数のイタリア野菜の産地と聞いて、どこを思い浮かべるだろうか。鎌倉?あるいは北海道のどこか?を思い浮かべる人が多いかもしれない。

 そんなイタリア野菜で、いま多くの一流シェフが注目する産地が山形県河北町だ。生産開始は平成23年とわずか5年前だが、現在は約45品種のイタリア野菜が作られるなど、生産は急拡大している。

 だが河北町には、驚くべきことにイタリア料理店が1つもない。あるのは「冷たい肉そば」の看板ばかり。一体なぜそんな町が急にイタリア野菜の一大産地になったのか。

作り方も食べ方もわからない
“1kg6000円の野菜”で町おこし

河北町商工会の商工振興課・課長であり、かほくイタリア野菜研究会の統括マネジャー・芦埜貴之さん

 「トレヴィーゾという野菜がネットで、1kg6000円で売られていて。こんな高い野菜はありませんから、農家さんに作ってもらったら町おこしになると思ったんです」

 きっかけを話してくれたのは、河北町商工会の商工振興課・課長の芦埜(あしの)貴之さん。実は企業組合かほくイタリア野菜研究会の統括マネジャーでもある。芦埜さんはこれまで『冷たい肉そば』で河北町の町おこしを成功させた立役者の1人。次なるミッションとして、農商工連携事業の委託を受け、農産物のブランド化に取り組むことになった。しかし当時の芦埜さんは、町の農家との付き合いがほとんどなかったという。

 「農家には縁もなくどう溶け込むか本当に不安でした。それでも話を聞く中で、『秘伝豆』が特産だとわかったんですが、“ブランド化”には農家さんから反発も。『作ったことないやつが何を言ってる』って、そりゃそうですよね」(芦埜さん)

 そうした農家からの反応やルートを巡るしがらみがあることも徐々に見えてくる。無謀そうにも思えるが、だからこそ「しがらみのない野菜に取り組もう」と決意した芦埜さん。でも“しがらみのない野菜”ってなんだろう…?隣町のイタリア料理店で打ち合わせをしていたときに、突然の出会いが訪れた。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事


にっぽん新名産

日本の地方にはまだまだ魅力がある。でも、地方にいると、その良さに気付けなかったり、どう磨けばいいのかわからなくなる。そんな地方の“原石”を地元の英知を結集して磨き上げ、外部の力を借りて魅力を引き出した事例を紹介。地方の隠れた資産や原石をどう磨けば全国や世界で愛される商品になるのか。その秘訣を事例とともに紹介する。

「にっぽん新名産」

⇒バックナンバー一覧