快晴の12月4日。品川区と大田区の商店街を舞台に、「お宝発見! つまみ食いウォーク」が開催された。コースは、戸越公園~戸越銀座~武蔵小山~西小山~大岡山~旗の台~荏原町~中延~戸越公園(西小山の先~旗の台の手前は大田区)。

 この一周約16kmを4つのコースに分け、4000人の参加者が商店街の食べ歩きを楽しんだ。品川区では、100近くの商店街が次々とつながり、網の目のように区内を覆っている。だから、こんなイベントもできるのだ。

データを見ても一目瞭然!
品川区は「商店街天国」だった

 2005年以降、毎年東京都が都内の商店街の優れた取り組みを表彰している「東京商店街グランプリ」。これまで延べ57の商店街が賞に輝いてきた。うち23区内は46。平均すると1区につき2つになるが、品川区は何と8回も表彰されている。その数はもちろん第1位。品川区の商店街活動がいかに活発化であるかが、ここに端的に示されている。

 「商店街天国」と呼ばれる品川区には、マスコミにしばしば登場する有名商店街も多い。そのパワーは、データ上にもはっきりと表れている。

 2002年~07年の5年間の小売販売額の伸び率は、実に21%にもなる。ランキングは第3位ながら、1位の江東区はこの期間中に店舗面積1000㎡以上の大型店の数が40%、大型店の販売額が22%も増えており、大型店主導の傾向が強い。また2位の中央区は、同期間の人口増加率が29%と、23区で一番高い。

 これに対し、品川区の大型店販売額の伸び率は9%、人口増加率は7%と、共に飛び抜けた数値ではない。一番頑張っているのは専門店で、その販売額は35%増。中小専門スーパーの販売額が、同期間中にわずかながら減っていることを考えると、品川区ではスーパーも商店街の前では力不足とさえ思えてくる。