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齋藤ウィリアム浩幸 日本の欠落、日本の勝機

「Cyber3 Conference」第2回が東京で開催
日本がリーダーシップをとる絶好のチャンスに!

齋藤ウィリアム浩幸 [内閣府本府参与]
【第25回】 2016年10月31日
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第4次産業革命を推し進めるには
サイバーセキュリティが不可欠

 私が本会議座長を務める「Cyber3 Conference Tokyo 2016」(以下、サイバー3)が今年も11月18、19日に六本木アカデミーヒルズで行なわれます。サイバー3は、世界各国の閣僚や世界的な企業の経営者、著名な研究者などハイレベルなキーパーソンが集結する「サイバーセキュリティ」に関する国際会議で、昨年、沖縄県名護市で初めて開催されました。今回は第2回、しかも2020年オリンピックを控え、世界中から注目が集まる東京開催ということで、前回以上に充実した会議を目指して奔走しているところです。

 今、日本政府の成長戦略では、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ビッグデータなどを活用した第4次産業革命によるGDP成長が掲げられています。こうしたテクノロジーをビジネスで実用化していくことが日本経済の成長につながるのはもちろん、人口減少、高齢化という課題先進国として、いち早く適切な処方箋を生み出す好機でもあります。

 このようなインターネットを前提とした第4次産業革命を推し進めるにはサイバーセキュリティが不可欠です。悪意のある攻撃は世界中のあらゆる地域から発信されていますから、グローバルな経験や知恵を結集して立ち向かうことが必要なのです。

インターネットは石油に代わる
“次世代の資源”

 「なぜ、サイバーセキュリティが重要なのか?」そう聞かれると、私は次のように説明しています。

 遡ること10年前、時価総額トップ10に入るグローバル企業の多くは石油関連でした。ところが2016年の現在、わずか10年のうちにその顔ぶれはガラリと様変わりしています。上位に名を連ねるのは、アップル、アルファベット(グーグル)、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックといったICT系の新興企業ばかり。このような変化から、インターネットを「ニューオイル」と呼ぶメディアや識者もいます。インターネットは、すでに石油に代わる次世代の最重要資源になっているというわけです。

 この1年を振り返っても世の中は大きく変容しています。人間の頭脳を超えるほど急激に進化した人工知能、仮想通貨の普及を推し進めたブロックチェーン、金融業界の常識を覆すフィンテック、自動車や家電、医療機器のIoT化など、IT技術の進歩はとどまるところを知りません。こうしたトレンドワードの大半は、クラウドやビッグデータといったインターネットを前提とした技術がなければ不可能。今後、IoTの時代になれば、社会インフラがすべてインターネットによって管理されることになります。

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齋藤ウィリアム浩幸 [内閣府本府参与]

さいとう・ウィリアム・ひろゆき
1971年ロサンゼルス生まれの日系二世。16歳でカリフォルニア大学リバーサイド校に合格。同大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部卒業。高校時代に起業し、指紋認証など生体認証暗号システムの開発で成功。2004年に会社をマイクロソフトに売却してからは日本に拠点を移し、ベンチャー支援のインテカーを設立。有望なスタートアップ企業を育成している。12年には、総理大臣直属の国家戦略会議で委員を拝命し、国会事故調査委員会では最高技術責任者を務めた。また13年12月より内閣府本府参与に任命されている。世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2011」選出。2015年6月より、パロアルトネットワークス合同会社副会長に就任。著書に『ザ・チーム』(日経BP社)、『その考え方は、「世界標準」ですか?』(大和書房)。

ご意見は、ツイッター@whsaitoまで。

 


齋藤ウィリアム浩幸 日本の欠落、日本の勝機

歴史的に、世界に挑むチャレンジ精神は本来、日本人が持っていた気質。しかし今の時代、日本のお家芸“ものづくり”だけでは新興国に負けるのは火を見るよりも明らかだ。成長へと反転攻勢に転じるために必要なものは何か――。それは革新的なイノベーションを起こすための「世界標準の思考」に他ならない。気鋭の起業家であり、技術者である筆者が、日本が再び世界をリードしていく道はなにかを説く。

「齋藤ウィリアム浩幸 日本の欠落、日本の勝機」

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