朝の「果物」と「ヨーグルト」で太る

──日本人、とくに女性には、忙しさのあまり「朝食は果物とヨーグルトだけ」という人も少なくありません。完全無欠ダイエットの観点から見ていかがですか?

アスプリー アメリカでもそういう朝食を食べている人は多いですね、決まって大きなジーンズを履いていますが(笑)。

 まず、ヨーグルトは脂肪を身体に蓄えようとする作用がありますから、ダイエットしたい人の朝食には不向きです。それに、糖分やスキムミルク、化学物質などさまざまな成分が追加されているようなヨーグルトもオススメできません。

 また、果物は身体にいいと思われがちですが、残念ながら好ましい食べ物とは言えません。果糖によって太るだけでなく、食欲を抑える働きも低く、心臓病や動脈損傷のリスクを高めます。また、やはり血糖値が急激に上がって急激に下がってしまうのもマイナスです。朝食に果物を食べると10時にはもう「ああ、お菓子が食べたい!」という欲求に脳が支配され、注意力散漫になっているでしょう。

──また、日本では「リンゴだけダイエット」「炭水化物抜きダイエット」のように極端なダイエットが流行しやすいのですが、デイブさんから見ていかがでしょうか?

アスプリー 「エクストリームダイエット」(極端なダイエット)は、短期間で見るとたしかに有効です。だって、自分に合わない食べ物を摂取せずに済むわけですから。たとえばチーズが自分に悪影響を及ぼす食べ物だとして、「リンゴだけダイエット」はチーズを食べないだけ健康でいられるし、炎症を防ぐことでむくみともお別れできるわけです。

 ただ、そんな偏った食べ方を続ければ、じきに心身共に弱ってしまうでしょう。それに、「エクストリームダイエット」はリバウンドを起こしやすい。これは私自身が実証済みですから、間違いありません。いま、もっとも体重が重かった時期から100ポンド(およそ45キロ)減らしていますが、リバウンドを加味すると延べ200ポンド減らしていることになるんですから!(笑)

 私も本書のなかで「低」炭水化物を推奨はしていますが、ゼロにしろとは言っていません。それに、ときどき炭水化物の量を増やす時期すらある。「完全無欠ダイエット」は「エクストリームダイエット」と違って意志の力で食欲を抑える必要はないし、無理なく何年も理想的な食事を続けることができるのです。だから、リバウンドも起こりません。