シリコンバレーの有名ハッカーが、自分の体を「ハック」し尽くして発見した、食にまつわる真実とは? 低炭水化物、低カロリー、菜食主義……15年間、30万ドルを投じて世界中の食とダイエットを研究しつくし、あらゆる食事法の「痩せる効果」「健康効果」「頭をよくする効果」をすべて検証、自らもIQを20ポイント上げ、50キロ痩せた「完全無欠」の食事メソッド!
全米の食生活を変えたベストセラー『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』から、内容の一部を特別公開する。
果物は、野菜よりキャンディに近いもの
あなたは何度「もっと野菜と果物を食べなきゃダメ」と、しかられたことがあるだろうか? まるで「野菜と果物」で一つの単語みたいに。
しかし、栄養学的に野菜と果物は、魚と自転車ほどしか共通点がない。人は果物を「自然のキャンディ」として健康にいいと持ち上げたがるけれど、じつは果物は野菜よりキャンディとのほうが共通点が多い。野菜が低糖で栄養価がきわめて高いのに対し、果物はおおむね糖と水とわずかな食物繊維でできている。
果物でいちばん問題なのが、含有している主要な糖分、果糖(フルクトース)である。レプチンの説明の際にすでに触れたが、肝臓は果糖をブドウ糖(グルコース)か中性脂肪に変換し、後者は脂肪として体に蓄えられる。
そして果糖は、この生化学反応を通じて体内脂肪を増やすだけでなく、タンパク質や脂肪とはちがって、摂ったあとに食欲を抑えない。ほかの糖源のように満足感を与えないので、ほかの種類の糖よりも過剰に摂取しやすいのだ。大量の果糖を含む食品、たとえばドライフルーツ、果物ジュース、ソーダ類、生の果物を飲食すること以上に、手っとり早く食欲を起こさせる方法はほぼ皆無である。