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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

自動車産業からニッポン経済に至るまで
輸出立国を維持できる「円高限界点」はいくらか

高田直芳 [公認会計士]
【第50回】 2011年1月21日
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 前回コラムは電機メーカー5社の決算データを利用して、為替レートに関する2つの特異点問題を提示した。「為替レート限界点」と「為替レート最適点」である。

 その概要を示すと〔図表 1〕の通りであった。ソニー、富士通、NECを加えたものについては、次回コラムで紹介する。

 〔図表 1〕にある「為替レート限界点(円高限界点)」と「為替レート最適点」の定義は、次の〔図表 2〕による。

 今回はニッポン経済の代表である自動車業界の決算データを用いて、〔図表 2〕にある各点を求めてみる。さらには、「ニッポン経済」というマクロ経済レベルの「為替レート限界点」も求めてみよう、という大胆な試みも行なう。

フィクション仕立ての議論では
円高問題はいつまでも解決しない

 マクロ経済に関しては、国の統計に始まり、マスメディアやシンクタンクによる分析から、経済学者や個人のブログにいたるまで、様々な議論が展開されている。残念ながらそれらの多くは、「マンキュー経済学」や「スティグリッツ経済学」などで読んだことのある話ばかり。また、2011年になってもいまだ円高の勢いが止まらず、減収減益で苦しんでいる企業が多い中で、フィクション仕立てで解決策を探るものばかりだ。

 フィクションは啓蒙に役立つが、自分にとって都合のいい答えを見つける恐さがあることを忘れてはならない。筆者自身、かつて、ダイヤモンド社の経済小説大賞で最終選考まで残ったものの、あと一歩及ばず、フィクションには億劫になってしまった、という事情もあるかもしれない。

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高田直芳 [公認会計士]

1959年生まれ。栃木県在住。都市銀行勤務を経て92年に公認会計士2次試験合格。09年12月〜13年10月まで公認会計士試験委員(原価計算&管理会計論担当)。「高田直芳の実践会計講座」シリーズをはじめ、経営分析や管理会計に関する著書多数。ホームページ「会計雑学講座」では原価計算ソフトの無償公開を行なう。

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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

大不況により、減収減益や倒産に直面する企業が急増しています。この連載では、あらゆる業界の上場企業を例にとり、どこにもないファイナンス分析の手法を用いて、苦境を克服するための経営戦略を徹底解説します。

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