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いまや国際資格の「野菜ソムリエ」を創設
韓国市場で調達予定の資金で農業再生へ
フードディスカバリー社長福井栄治

週刊ダイヤモンド編集部
【第138回】 2011年1月28日
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フードディスカバリー社長 福井栄治
Photo by Toshio Fukumoto

 「会社の認知度を上げる必要はもうない。早く、大きく、確実に資金調達できることを優先しただけ」

 フードディスカバリーは今年、韓国の新興市場(コスダック)に株式を上場させる計画を持つ。日本でなく韓国を選ぶ理由を社長の福井栄治はこう語る。

 福井が自信を持つのは同社が運営母体となる、「野菜ソムリエ」の国民への認知度が約80%にも達するからだ。野菜ソムリエとは、ひと言でいうと野菜や果実に関する知識や、生活者視点で野菜や果実の魅力を伝える専門家の民間資格。近年は複数のタレントや有名人が受講・取得し話題となっている。

 同資格制度は韓国、タイ、オーストラリアでも展開するなど、“国際資格”の様相も呈しているが、これらは元商社マンで海外経験も豊富な福井の国際センスがあってこそだといえる。

 もっとも、寝ても覚めても福井の頭から離れないのは「日本の農業」について。国境を越えて調達した資金は「日本の農業再生に使う」と意気込む。

自分では食べないものを扱っていたことを知り
人生の転機となる

 「食にかかわる仕事をする宿命だった」と語る福井の原点は、練り製品を扱う食品会社を経営していた京都の生家。後継候補として幼少期より仕入れに同行したり、地元の名店に連れられて味覚を鍛えられたりしたことに始まる。家業を継がなかったものの、就職は「会社も配属先も志望どおり」だった日商岩井(現双日)の食料部門だった。

 天職を得たからか、営業成績は抜群だった。成績優秀者の“ご褒美”としてインドネシアへ留学にも行かせてもらった。

 だが、そこで人生の転機となる体験をする。見学した日本向けの食品工場では従業員が「こんなもの危なくて自分は食わない」と口を揃えた。廃液の垂れ流しなどの環境汚染も含めて、食品の品質や安全性の低さを目の当たりにしたのだ。

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