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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

川村元気氏に聞く“時代の空気”をつかむために必要なこと(上)

川村元気(小説家、映画プロデューサー)インタビュー

週刊ダイヤモンド編集部
2016年12月2日
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Photo by Yoshihisa Wada

川村元気氏が企画・プロデュースした長編アニメーション映画『君の名は。』は、興行収入194億円を超え今もなお快進撃を続けている。小説家として発表した自身3作目にして、初の恋愛小説『四月になれば彼女は』(文藝春秋)も、発売1カ月を待たずして10万部超のベストセラーとなっている。どうして多くの観客や読者の心をつかむことができるのか、川村氏に尋ねた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 小島健志)

男女100人に「恋愛」を取材
そこで発覚した驚愕の事実

──初の恋愛小説『四月になれば彼女は』を出しました。まず、その経緯について教えてください。

 1作目『世界から猫が消えたなら』では、人間が死に直面したときに何を見つけるかを描きました。2作目の『億男』では、有り余るお金を手にしたときに人間は何を求めるかをテーマにしました。2作目の執筆中、人間にはコントロールできないことが三つあると気が付きました。一つが死、次にお金、そして最後に恋愛感情です。そこで3作目は、「恋愛小説を書く」ということを先に決めていました。

──ストーリーよりも先に決めたのですか。

 はい。僕は小説を「作り方から作りたい」と思っていて。今回は物語よりも先にテーマがありました。そうしたら、出版社の人たちが「今、大人の恋愛小説って売れないよ」と口々に言うのです。過去には『ノルウェイの森』(1987年)や『冷静と情熱のあいだ』(99年)といった大ヒット作品がありますが、今ではあまり手に取ってもらえないということでした。

 そこに面白みを感じました。なぜ、皆が当たり前のように「恋愛小説が売れない」と言うのだろうか。恋愛小説というのは一大ジャンルなのにもかかわらず。

 そこで、取材を始めました。30~50代の男女およそ100人に「今、どのような恋愛をしていますか」と尋ねたのです。すると、驚愕の事実が発覚しました。熱烈な恋愛をしている人がほとんどいなかったのです。

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