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目指すは中国人観光客の積極誘致
家電にデパート、飲食店が揃う池袋の秘策

週刊ダイヤモンド編集部
2011年2月10日
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中国語で作られた池袋のショッピング情報
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 2月2日~8日は中国の旧正月である春節。秋葉原や銀座をはじめ、繁華街や温泉地などあちこちで中国語が聞こえてきた。団体で行動する中国人観光客の姿を目にした人も多いだろう。

 日本のホテル業界や小売り業界は、今後の増加が期待される中国人観光客の取り込み合戦に躍起になっている。

 東京・池袋もその一つ。池袋は、ビックカメラやヤマダ電機などの大手家電量販店が並び、家電激戦区としても有名。西武百貨店や東武百貨店の本店もある。「池袋は家電もデパートも飲食店も充実しているうえ、規模が新宿より小さいので買い物を効率的にすませることができる。にもかかわらず、そのよさが中国人に伝わっていない」と、塩島賢治・ホテルメトロポリタン総支配人は嘆く。

 実際、池袋に本店をもつビックカメラが、中国の決済カードである銀聯カードの利用額を調べたところ、池袋本店よりも、店舗が小さい新宿のほうが利用額が多かったという。

 なんとしても池袋の知名度をあげたい――。そこで、豊島区観光協会と、池袋界隈のホテル、百貨店、小売り9社(東武百貨店、西武百貨店、サンシャインシティ、ビックカメラ、東急ハンズ、マルイシティ、ルミネ、サンシャインシティプリンスホテル、ホテルメトロポリタン)が集まって、「池袋インバウンド推進協力会」を立ち上げた。

 その第1弾はマップ作り。ビックカメラやホテルで無料で入手でき、コンビニエンスストアのほか、みやげ物用の100円ショップや、ハローキティグッズが手に入るサンリオショップ、求めやすい価格が売りの無印良品やユニクロ、化粧品や風邪薬の人気が高いマツモトキヨシなどの場所が中国語で書かれている。

 目玉はクーポンで、ビックカメラでの買い物が5%引きとなったり、百貨店で買い物するとプレゼントがもらえるなどの特典がつく。

 「中国人旅行者は事前にネットで情報収集してから来る。サイト作りや閲覧してもらえるように誘導していくことが課題だ」と同協力会の会長を務める塩島総支配人は語る。

 池袋の取り組みはまだ始まったばかりだが、日本全国で見ても、中国人旅行者獲得は一筋縄ではいかない。

 ある旅行社の幹部によれば、「肝心の富裕層は円高の日本ではなく、ユーロ安のフランスを選ぶ傾向がある」という。これが、中国人旅行者の旅行単価の上昇につながっていない原因のひとつだ。「中国の旅行会社が企画する旅行は単価が低く、ホテルに対しても低い宿泊料金を提示してくる」(中堅ホテル関係者)との嘆き節も聞かれる。

 家電量販店についても、「中国資本のラオックスの一人勝ち。彼らは旅行ツアーに組み込まれているうえ、中国人ガイドも旅行者の管理がラクなため、他の家電量販店をいっさい勧めない」(大手家電量販店)。

 中国人観光客獲得競争をめぐってはこれからもさまざまな紆余曲折がありそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 大坪稚子)
 

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