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トリプル投票大勝利が全国へ波及
「河村旋風」で勢いづく地域政党

週刊ダイヤモンド編集部
2011年2月14日
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名古屋のトリプル投票は河村陣営の歴史的大勝利となった。ノーを突きつけられたのは、既成政党と職業議員たち。異端の政治家・河村たかし市長が始めた「ナゴヤ庶民革命」は愛知県下に広がり、さらには日本各地に伝播しつつある。各地の地域政党が勢いづくのは間違いない。統一地方選や国政に与える影響は甚大だ。

酷暑下の署名集めが真冬の大勝利となって結実した。当選を果たした河村氏は恒例のお湯浴びで雄叫びを上げ(右)、大村氏との共同記者会見で息の合ったところを見せた
Photo by Mikio Usui

 「新しい民主主義の時代をつくる重い扉を、名古屋の皆さんが開けた歴史的な日です」

 圧倒的な勝利で再選を果たした河村たかし市長は、事務所前の特設ステージで喜びを爆発させた。そして、バケツの湯を頭から浴びる恒例のパフォーマンスを繰り返した。夜8時過ぎ、真冬の名古屋が熱気に包まれた。

 名古屋のトリプル投票が2月6日に投開票され、どえらい結果となった。出直し市長選に臨んだ河村氏は前回(2009年4月)を約15万票上回る、66万票あまりを獲得して大勝。愛知県知事選でタッグを組んだ大村秀章前衆院議員も、次点候補に約100万票もの大差をつけて初当選した。

 さらに、名古屋市議会解散の是非を問う住民投票は解散賛成が4分の3近くに達し、河村氏の得票数を3万票あまり上回った。政令指定都市初の市議会リコールが成立し、トリプル投票に持ち込んだ河村戦略がものの見事に奏功した。

 トリプル結果に茫然自失となったのは、落選した候補者だけではなかった。議会や既成政党の面々も驚きで言葉を失った。勝敗の行方は見えていたが、ここまで大差をつけられるとは思ってもいなかったからだ。議会や既成政党に対する有権者の不信の強さを見せつけられた。河村旋風によって各地に生まれつつある「地域政党」が勢いづくのは間違いない。ナゴヤ庶民革命の伝播である。

政治手法に賛否も
公約を貫いた河村氏

 民意の圧倒的な支持を集める河村市長の政治手法に対し、冷ややかな視線を送る識者が少なくない。減税という有権者に心地よいことだけを言う「ポピュリズム」であり、また、議会というわかりやすい敵をつくって有権者の関心を集める「劇場型」政治家との指摘である。河村市長の強烈な個性も加わり、学者や行政関係者から異端視されがちである。

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