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エコカー大戦争!

手のひらを返したトヨタ安全判定!
やはりそうだったのかアメリカ?
GM復活後に事情通たちが語り始めた裏話と本音

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第71回】 2011年2月13日
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 ディズニーランド(米カリフォルニア州アナハイム市)に隣接するアナハイム・ヒルトンホテル――。

「トヨタ車に乗らないほうがいい」と発言した昨年とは一転、2月8日の記者会見では、末娘がトヨタ車を購入しており「トヨタ車は安全だ」と宣言したラフード米運輸長官。Photo: AP/AFLO

 その二階・会議場のカリフォルニア・ボールルームで、SAE(米自動車技術会)の「ハイブリッド・ビークル・テクノロジー・シンポジウム」(2011年2月9-10日)「エレクトリック・ビークル・シンポジウム」(同年2月11日)が開催された。ここに、日米欧韓中印など世界各国の自動車メーカー、自動車部品メーカー、電気機器関連メーカー関係者が約500人集まった。

 実は同シンポジウム初日の前日、米運輸省は「NHTSA-NASA TOYOTA study results (米道路交通安全局と米航空宇宙局によるトヨタ案件に関する報告)」を公開した。

 ここでいうトヨタ案件とは、昨年世間を騒がせた、トヨタ(レクサスを含む)車の「Unintended acceleration (予期できない急加速)」についてだ。

 今回の報告書の結論は大きく2つある。

1)「予期できない急加速」の原因は、電子制御ソフトウエアや同制御系周辺機器の誤作動ではない。
2)「予期できない急加速」の原因として、アクセルペダル裏の部品の誤設計によりアクセルペダルが「sticking(戻らなくなる)」、またはフロアマットがアクセルペダルに引っかかってアクセルペダルが戻りにくくなる、との可能性がある。これらについてトヨタは、2009年から2010年にかけて約800万台のリコールを実施して対応しており、問題はほぼ解決している。

 米運輸省は、2010年2月の米議会での豊田章男社長を含むトヨタ関係者の公聴会をうけて、過去10ヶ月にわたり本件を検証してきた。

 その順序は、まずNASAで28万通りに及ぶ電子制御ソフトウエアコードを解析。次にNASAのゴッダード・スペースセンター(メリーランド州)で制御系ハードウエア周辺での磁力線等の影響による加速走行に関する誤作動を検証。次にNHTSAのビークル・リサーチ&テストセンター(会社名はトランスポーテーション・リサーチ・センター社/オハイオ州リーストリバティ市)でトヨタ実車を使用した様々な走行状態を再現して検証した。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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