ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
三流の維新 一流の江戸
【第13回】 2017年1月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
原田 伊織

「尊皇攘夷」は
薩長テロリストの
キャッチフレーズにすぎない

previous page
3
nextpage

我が国テロ史上
最も恐ろしい暗殺劇

 ここに、我が国テロ史上でも、もっとも恐ろしい暗殺が発生することになる。

 このことは、本書のテーマから余りにも乖離するので今は触れないが、薩摩の島津久光が「尊皇佐幕派」であることに驚く読者がおられるかも知れない。
 しかし、このことは、土佐藩山内容堂以上に明白な史実である。
 島津久光や山内容堂が「尊皇佐幕派」であって「討幕派」ではなかった点にも、幕末の実相を理解する大きなポイントがあるのだ。

 歴史に「もし」(ヒストリカル・イフ)は禁物、とよくいわれるが、敢えて「もし」と考えてみる。

 もし、薩摩長州のテロを手段とした討幕が成功せず、我が国が「明治維新という過ち」を犯さなかったら、我が国はその後どういう時代を展開し、どういう国になっていただろうか。

 この解は、薩摩長州勢力が全否定した江戸という時代が、どのような政治経済システムを有し、どういう社会システムを創り上げ、どういう性格の文化を成熟させたかを理解しない限り解けないのである。

previous page
3
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学

会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学

坪井 賢一 著

定価(税込):2017年2月   発行年月:本体1,500円+税

<内容紹介>
元経済・ビジネス誌編集長が、社会人が知っておくべき最低限の経済学の知識を厳選!ミクロ、マクロ経済学の知識に加え、「知らないとヤバい10大経済ニュース」も紹介。これ一冊で、経済学の基本と仕事への応用、ニュースの見方、そして近代の経済史までわかる、社会人必読の経済学入門書です。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍

(POSデータ調べ、3/19~3/25)




三流の維新 一流の江戸

ベストセラー『明治維新という過ち』『官賊と幕臣たち』『大西郷という虚像』の異色作家が放つ新境地!文明を動かす3要因は「人口」「資源」「技術」だが、最も強い影響力があるのが人口!「人口と経済」で読み解く江戸250年~明治維新の誰も教えてくれなかった真実!いま、なぜ世界は江戸に向かうのか?人類史に例を見ない250年にも及ぶ長期平和を維持した江戸。その裏には「江戸システム」という持続可能な資源循環システムが息づいていた。一元主義的な西欧資本主義が破綻しつつあるいま、世界が江戸の多様性に注目。「2020年東京オリンピック以降のグランドデザインは江戸にある」と断言する著者が、一本の長い時間軸を引いて史実を忠実に検証。明治維新政府に全否定され、土深く埋まったままの江戸を掘りおこし、引き継ぐべきDNAを時代の空気と共に初解明する。

「三流の維新 一流の江戸」

⇒バックナンバー一覧