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実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦

知人宅で酔った彼女がレイプ被害、怒りの彼氏がとった苦渋の行動(下)

露木幸彦 [露木行政書士事務所代表]
【第44回】 2016年12月17日
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>>(上)より続く

 彼女が妊娠していなかったのは不幸中の幸いでしたが、男のせいで2人は精神的な負担だけでなく金銭的な負担も強いられることになりました。

 「このまま(交際を)続けられるかどうか自信がないよ」

 彼女は自ら身を引こうとしてました。彼氏ではない男との性交渉は「裏切り」以外の何物でもありません。彼女には何の罪もなく、悪いのはすべて男です。しかし経緯はどうあれ、彼氏を傷つけ、悩ませ、苦しめたことに変わりはありません。だから事件以降、彼女の方も罪悪感や後ろめたさに苛まれ続けたのでしょう。

 俊さんがこのまま手をこまねいていると2人が完全に別れるのも時間の問題。では、俊さんが彼女と交際を続けていくには、どうしたら良いでしょうか?諸悪の原因は男なのだから、きちんと事件の落とし前をつけなければならず、俊さんは男と直談判する決意をしたのです。

男のマンションの前で待ち伏せ
「同意あり」と主張する男

 今回の場合、不幸中の幸いだったのは、男が彼女を自分の部屋に招き入れていたこと。彼女の記憶を辿ることで男のマンションを特定することができたのです。だから電話やメール、LINEが音信不通でも、マンションのエントランスで待ち伏せをして男が仕事を終え、帰宅するところを捕まえることができました。

 俊さんは胃腸がキリキリと痛むのを我慢して、ありったけの声を振り絞り、「酷過ぎるんじゃないか!彼女に僕という存在がいることを知りながら無理やり犯すなんて」とぶつけました。

 「ちょっとやりすぎたけれどただの遊びだ!少し度が過ぎただけだろ!」

 男は開口一番、そんなふうに開き直ってきたのですが、性犯罪の違法性については男の個人的な意見より法律の公式的な見解の方が優先するのは言うまでもありません。交際していない男女が相手方の同意なしに性交渉に及んだ場合、明らかな違法行為です。具体的にいうと、力ずくで性交渉に及ぶ行為は刑法177条の強姦罪、酩酊状態で性交渉に及ぶ行為は刑法178条の準強姦罪なので男に言い逃れの余地はないはずです。

 「あいつは首を縦に振っていたぞ!確認してみたらどうなんだ?」

 そんなふうに男は彼女の「首の動き」に焦点を当てて「同意あり」だと言い張りました。男はどのタイミングの話をしているのでしょうか?彼女いわく、最初の体を触られていた段階で何度も「やめて!」と頼み、男が「セックスをさせてくれたら彼(俊さん)には言わないから」と脅してきたので、最後の段階では恐怖のあまり身動きがとれなくなったという経過を辿っています。

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露木幸彦[露木行政書士事務所代表]

つゆき・ゆきひこ/行政書士、フィナンシャルプランナー。1980年生まれ。国学院大学卒。男性の離婚相談に特化した行政書士事務所を開業し、開業から6年間で有料相談件数7000件、法律文書作成900件を達成。公式サイトは1日訪問者3300人、会員数は1万3000人と、業界では最大規模にまで成長させる。2008年よりドコモ、au、ソフトバンクの公式サイトで法律監修を担当。四半期に一度、大相談会を開催している。主な著書に『結婚貧乏~結婚してはいけない人を避ける方法』(中央公論新社)、『離婚のことばハンドブック~今すぐ解決したい人のキーワード152』(小学館)、『男のための最強離婚術』『男の離婚 賢く有利に別れるための6つの成功法則』(共にメタモル出版)などがある


実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦

昨今の離婚事情は複雑化している。夫が借金、浮気、暴力を繰り返して妻に愛想を尽かされるという「昭和型離婚」ばかりでなく、足もとでは「草食系離婚」も急増している。妻が多重債務、不倫、ヒステリーなどを繰り返し、真面目で優しい夫がそれに絶えられなくなって離婚を決意するというパターンだ。そうしたなか、離婚トラブルで悩み悶える男性が増えている。一度離婚トラブルに発展すると、男性は多くの精神的・物理的な負担を強いられる。到底納得できない理不尽な離婚トラブルに意図せず巻き込まれた場合に備えて、普段から対処法を考えておくことは必要だ。「男性の離婚相談」に特化し、数多くの相談実績を誇る行政書士の露木幸彦氏が、毎回実例を挙げながら、男性が陥り易い離婚トラブルへの対処法を指南する。読まずに泣くか、読んで笑うか――。現在離婚トラブルで悩んでいる人もそうでない人も、「他人事ではない男の離婚」について考えるための参考にしてほしい。

「実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦」

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