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「ロス婚」漂流記~なぜ結婚に夢も希望も持てないのか?

幸せな生活を得るための婚活で“うつ病”に!?
「婚活疲労外来」を訪れる人々のネガティブ・スパイラル
――河本メンタルクリニックの小野博行医師に聞く

宮崎智之 [フリーライター]
【第3回】 2011年3月7日
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幸せな生活を得るための「婚活」で
なぜうつ病にかかってしまうのか?

 幸せを見つけるはずの婚活。しかし、それが原因で「うつ病」にかかってしまったら・・・・・・。

 婚活ブームと言われている昨今だが、結婚することがますます難しくなっているのは、これまで紹介してきたとおりだ。さらに、今回、取り上げるのは、婚活に疲れた人の中にはうつ病などの精神疾患にかかってしまう人もいるという現状である。

 そんな病態を「婚活疲労症候群」と呼び、医学的なアプローチで患者のケアを行なっているのが、2009年12月、東京都墨田区の河本メンタルクリニックにおいて設立された「婚活疲労外来」だ。

 「婚活疲労外来」の誕生は多くの反響を呼び、混迷する婚活ブームに波紋を広げる形となった。しかし、同院の顧問を務める精神科医の小野博行医師(53)は、「婚活サービスに登録している人の中には、自分が婚活をしていると周囲に言わずに1人で思い悩んでいる人も多い。まだまだ、婚活疲労外来の需要が潜在的に隠されているように感じています」と話す。

 安定を得るために結婚を求め、不安定な精神状態に陥ってしまうという矛盾。「婚活疲労症候群」にならないために、自己防衛策を講じなければならない時代が訪れたのだとしたら、結婚を夢見る男女にとっては非常に生きづらい世の中になったと言える。

 今回は、小野医師に婚活による精神疾患の現状や、結婚が難しくなっている現代社会の問題点について話を聞いた。

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――まずは、「婚活疲労外来」を設立しようと思った理由を教えてください

小野 私はもともと、婚活には詳しくなかったのですが、診察している患者さんの中にも婚活をしている方が増えてきたことがきっかけで、他人事ではなくなり、婚活について調べるようになりました。婚活の動向によって、患者さんの症状が悪化するケースがあったからです。

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宮崎智之 [フリーライター]

フリーライター。1982年3月生まれ。地域紙記者を経て、編集プロダクション「プレスラボ」に勤務後、独立。男女問題や社会問題、インターネット、カルチャーなどについて執筆。
ツイッターは@miyazakid
 

 


「ロス婚」漂流記~なぜ結婚に夢も希望も持てないのか?

日本は「結婚受難」の時代に突入した。街やオフィスには、「出会いがない」と焦る独身者や「結婚に疲れ果てた」と嘆く既婚者が溢れている。一昔前の日本人なら誰しも得られた「結婚」という当たり前の幸せを、得ることができない。夢や希望を失った「ロス婚」(ロスコン)な人々が増殖する背景には、いったい何があるのか? 婚活や結婚生活に悩みを抱える人々の姿を通じて、「日本人の結婚」をいま一度問い直してみよう。

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