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美人のもと

旅の目

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第94回】 2011年3月14日
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 旅は楽しい。人間はどうしても同じことの繰り返しに疲れるようで、時々非日常を求める。いつもと違う土地に行くだけで、ストレスから解放されるのだろうか。

 電車に乗るという行為も通勤なら面倒だと思うのだが、旅だとそれがうれしい。同じ風景を見ても美しく見えてくる。普段見ている車窓にも新しい発見がある。

 美人は旅行がうまいと思う。見ていてそれがわかる。非日常を楽しもうとしているかどうかではないだろうか。非日常は「美人のもと」をつくるように思う。美人は非日常の吸収力が高いのだ。

 その吸収力は目の動きに表れる。美人は旅での目の動きがいいのだ。見えるもの全部を見ようとするのではなく、一つ一つを大切に見ようとしている。キョロキョロしすぎず、じっくり見る。

 旅先でその動きに差が出る。旅行での非日常の楽しみとは、旅先の日常を味わうことが一番である。旅先の人々が普段どういう生活をしているかに触れることをとても大切にする。その日常をしっかり見る目を持っている。

 そして、そういう目を持っている人には旅先の人はやさしい。そして溶け込むのも早い。美人は旅先での友達づくりがうまい。贔屓されたり、特別な話を聞けたり、旅の楽しさが大きくなっていく。

 自分が日頃暮らしている土地に旅行者が来たとしよう。そこでじっくり楽しもうとしている目をしている人には自然と親切にしたくなる。異常に警戒しているしぐさの人には距離をおきたくなる。

 もちろん旅先すべてが安全であるとは限らないが、落ち着きなく警戒心むき出しの人はかえって目立って狙われる。そういう人に限って場違いの服を着ていたり、全身新品でかためていたりで旅先になじんでいないのだ。結果として楽しむべき時に楽しめていない。非日常にとらわれ、旅先の日常を見ようとしていないからだろう。

 旅先の日常の中にこそ「美人のもと」があるのかもしれない。そこをしっかり見る目を持ちたい。


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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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