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実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦

ヒモ夫・不倫夫と死別したら、義父母の介護は誰が?離縁する妻増加中(下)

露木幸彦 [露木行政書士事務所代表]
【第47回】 2017年1月21日
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>>(上)より続く

 もし京子さんが離婚に同意したら、どうなるでしょうか?生前、義理の両親と京子さんは養子縁組をしていたので、夫は京子さんに離縁するよう求めてくるでしょう。夫は一人っ子なので、京子さんが反対しても、いまだに義父名義になっている実家の土地建物を相続し、京子さんを追い出し、女を招き入れるはずです。しかし、過去の言動を振り返ると夫や女が義母の面倒を見るとは思えず、「介護放棄」の危険すらあるのです。

 さらに、夫は過去に脳梗塞で倒れたこともあり、現在も血圧が高いので医者からは「いつ何があってもおかしくはない」と言われているうえ、昨年、泥酔状態で駅のホームから転落し、両足を複雑粉砕骨折しました。車両に轢かれずに済んだのは不幸中の幸いですが、事故をきっかけに京子さんは「万が一、夫が亡くなったらどうするのか」について腰を据えて見つめ直すきっかけになったようで、「何があってもお義母さんを最後まで看取ろう」と覚悟を決めたのです。

 「お義母さんにも、息子(夫)をあんなふうに育ててしまったという罪はあるかもしれませんが、最期まで安心して暮らせる場所を確保してあげたい。本当は息子(夫)と一緒に余生を過ごせたら良いのですが……」と苦しい心情を吐露します。

 京子さんにとって義母と一緒に暮らしていた25年は、実母と同じ期間。義母は実母と同じような存在なので、京子さんは夫に体良く利用されていることを知りながら、それでも義母を見捨てるわけにはいかないそうです。

夫の死後、義理の両親の介護
どう判断するか想定することが大事

 私は相談の現場で妻側から、「もし夫と離婚もしくは死別したら、義理の両親をどうするのか」について問われたとき、「義理の両親の世話を『死別時』に打ち切りたいのなら『姻族関係終了届』という方法がある」とアドバイスすることがあります。ただ、本当に提出するケースは非常に少なく、京子さんのように思い止まるケースが圧倒的に多いのが実情です。

 ここまでは、妻が義理の両親の介護を続けるか否かの選択を迫られたとき、対照的な決断を下した2人の話を取り上げてきましたが、代表的なエピソードを5項目にまとめたので、人生の岐路でどうすべきかの判断材料として参考にしてください。

1.すでに義理の両親の介護を始めている場合、これから介護が想定される場合

 すでに妻が義理の両親の介護を担っている最中に夫が亡くなった場合、妻が介護を続けたくないのなら、代わりの人間に頼まなければなりませんが、夫の親戚筋もそれぞれの事情(子どもの教育にお金がかかるので経済的に無理、配偶者の親の面倒をみているので肉体的に無理、兄弟姉妹間の仲が悪かったので心理的に無理など)で説得できない可能性もあります。

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露木幸彦[露木行政書士事務所代表]

つゆき・ゆきひこ/行政書士、フィナンシャルプランナー。1980年生まれ。国学院大学卒。男性の離婚相談に特化した行政書士事務所を開業し、開業から6年間で有料相談件数7000件、法律文書作成900件を達成。公式サイトは1日訪問者3300人、会員数は1万3000人と、業界では最大規模にまで成長させる。2008年よりドコモ、au、ソフトバンクの公式サイトで法律監修を担当。四半期に一度、大相談会を開催している。主な著書に『結婚貧乏~結婚してはいけない人を避ける方法』(中央公論新社)、『離婚のことばハンドブック~今すぐ解決したい人のキーワード152』(小学館)、『男のための最強離婚術』『男の離婚 賢く有利に別れるための6つの成功法則』(共にメタモル出版)などがある


実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦

昨今の離婚事情は複雑化している。夫が借金、浮気、暴力を繰り返して妻に愛想を尽かされるという「昭和型離婚」ばかりでなく、足もとでは「草食系離婚」も急増している。妻が多重債務、不倫、ヒステリーなどを繰り返し、真面目で優しい夫がそれに絶えられなくなって離婚を決意するというパターンだ。そうしたなか、離婚トラブルで悩み悶える男性が増えている。一度離婚トラブルに発展すると、男性は多くの精神的・物理的な負担を強いられる。到底納得できない理不尽な離婚トラブルに意図せず巻き込まれた場合に備えて、普段から対処法を考えておくことは必要だ。「男性の離婚相談」に特化し、数多くの相談実績を誇る行政書士の露木幸彦氏が、毎回実例を挙げながら、男性が陥り易い離婚トラブルへの対処法を指南する。読まずに泣くか、読んで笑うか――。現在離婚トラブルで悩んでいる人もそうでない人も、「他人事ではない男の離婚」について考えるための参考にしてほしい。

「実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦」

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