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一流の育て方
【第38回】 2017年2月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
ミセス・パンプキン

他人の子供が、まったく可愛くないワケ
親の溺愛が、子供をバカにする

将来、子供に感謝される「新しい育て方」とはどのようなものか?約200人の「リーダーシップ溢れる学生」および、各界で活躍するビジネスリーダーたちが「親に最も感謝している教育方針」を徹底的に調査した『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』
本連載では、著者であるミセス・パンプキン氏が、本書や数々の講演会で伝えている「自己肯定感が高く、主体的に自己実現できる人の育て方」のエッセンスを公開していく。

各界のリーダーが親の「厳しいしつけ」に感謝している

 私は過去4年間以上、毎週、東洋経済オンラインで「ミセスパンプキンの人生相談」という家庭相談・育児相談の連載コラムを担当させていただいています。その中で特に多い相談の一つが、「子供のしつけ」に関するものです。結論から言えば、受験勉強より、家庭でのしつけが、その子供の将来に甚大な影響を及ぼすことを実感してきました。

 多くのご家庭で、家庭教育というと受験勉強や学校の勉強を押し付けるだけになっていることが多く、人間性を養う「しつけ」が非常におろそかにされていることに愕然とします。

 一方で、本書『一流の育て方』で200人を超える主体性溢れる大学生や各界のビジネスリーダーが「親に感謝している家庭教育方針」として異口同音に回答してくれたことの一つが、「厳しいしつけに感謝している」というものでした。

【アンケート結果】
●一定の年齢までは厳格にしつけ、以降は自主性に任せよう
 私の両親は、幼少期から小・中学校時代までは、熱心に、かつ厳しく育て、それ以降は自主性を尊重するという教育方針であった。(名古屋大学Kさん)
●義務教育の期間は人間味を豊かにする教育を
 義務教育のあいだは、もっと人間味を豊かにするような教育を受けたかったです。そうした教育の中で、勉強することの大切さやエリートとして社会を背負うことの意義を覚え、自発的に東大なり海外有名大学なりを目指すような勉強をしたかったです。(東京大学法学部Mさん)
●人格を重視する教育をしてあげたい
 中国でも、勉強に専念しろという家庭教育が多いです。成績より人格を重要視する教育を受けたかったです。(京都大学公共政策大学院Cさん〈中国からの留学生〉)

しつけは厳しく~自制心を養ってあげることこそ、子供への最高のプレゼント

多くの親は、子どもに勉強はさせようとしますが、道徳的なしつけはおろそかにしがちです。その意味では、成長してから人と最も差がつくのは、「人間性を育む幼少期のしつけ」だと言えるかもしれません。

しつけで重要なのは、まずは自制心を養うことです。「面倒でも身のまわりを整理整頓する」「嫌いでも今、宿題をする」「他にすることがあっても、約束時間は厳守する」など、いろいろと考えられます。

 また、他人への接し方や他者への配慮をしつけることの大切さも強調したいです。レストランでの店員さんへの接し方、タクシーでの運転手さんへの接し方、ホテルでの接客係の方への接し方など、親の「他人への接し方」の丁寧さ(および乱暴さ)は、そのまま子どもに影響します。幼少期に親を見て学んだことは、大人になっても染みついているものです。

そんな人間性を高める教育の最大の障害が、「親による溺愛」です。幼い子どものかわいさに親の愛が盲目になり、しつけを後回しにしてしまうのです。小さいころのしつけの悪さはそれほど気にならなくても、中学に行くころには相当目立つようになります。しかしそこから直そうとしても、なかなか直るものではありません。

 自分の子供はしつけがなっていなくてもかわいいものですが、他人の目から見れば、しつけができていて初めてかわいかったり魅力的に見えるものだということを忘れてはなりません。

 学歴や偏差値が同じように高くても、仕事の出来不出来や人脈の広さに大きな差が生まれるのはなぜでしょうか。それは幼少期から育まれた自制心や他人への丁寧な接し方、そして豊かな人間性の有無の差だと感じてなりません。

 両親がしつけをしっかりしてくれたことに感謝をしている人は多いものです。

 一方で、本書で紹介しているアンケートでは、「もっと人間性を豊かにするような教育を親から受けたかった」という声も聞かれました。

 自制心に欠けていたり、他人への接し方が失礼だったりすれば、社会に出てから苦労するのは子ども本人です。適切なしつけをしていない親は、子どもがイバラの道を歩む覚悟をしなければなりません。

 新たに子供が産まれたご家庭や、特にお子さんが入学、進学されるご家庭に是非ともお伝えしたい本書のエッセンスの一つが、「将来、子供が親に感謝するのは、受験勉強の押し付けではなく、自制心を養うしつけ」だということなのです。

(※本原稿は『一流の育て方』から編集して掲載しています。本書の感想は、ミセス・パンプキン公式サイトまでお願いいたします)

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    ミセス・パンプキン

    1947年生まれ。立命館大学法学部卒業。一般的な家庭でありながら、4人の子どもはそれぞれ、プライベートエクイティ・プロフェッショナル、ニューヨーク州弁護士やロンドン勤務の公認会計士、カナダの大学教員などグローバルに活躍するプロフェッショナルに成長。東洋経済オンラインでの長期にわたる人気連載「ミセス・パンプキンの人生相談室」では膨大な数の育児相談をこなし、さまざまな家庭の問題について、洞察あふれるアドバイスを提供している。


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