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スピード経理で会社が儲かる
【第13回】 2017年2月8日
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前田康二郎

「さすが」と言われる経理社員は、
“これ”を暗記している!

「仕事が速い」「ミスなく的確」。そんな経理社員は、いったい何をやっているのでしょうか?

その秘密は「ポイントを絞った暗記」です。仕事の速さのみならず、精度も上がります。

経理のプロフェッショナルであり、最新刊『スピード経理で会社が儲かる』の著者、前田氏がその詳細を語ります。

「仕事が速い人」の共通点は?

 私の取引先の管理部門担当者で、リストを作るのがとにかく速い人がいます。その人の横で作業をしていると、ぶつぶつと独り言が聞こえてきました。画面をのぞいてみると、契約書を締結した取引先のリストを作成しているようでした。

前田康二郎(まえだこうじろう)
1973年生まれ。学習院大学経済学部卒。
レコード会社など数社の民間企業で経理・総務業務を行い、大手PR会社では経理部長としてIPOを達成。その後中国へ赴任し、現地社員への管理業務の指導等を経て独立。
独立後は、黒字会社を中心に経理業務の受託を行っていたが、携わる会社がことごとく急成長を遂げる。その理由を観察・分析し、「黒字会社・黒字社員の習慣」をまとめる。そしてそのメソッドを、赤字で苦しむ製造業の会社で実践。経理部長代行として、毎月10営業日訪問し、経理を通した組織改善を進める。
結果、わずか1年で5000万円の営業赤字が5000万円の営業黒字に反転し、1億円の利益改善に成功。その後も2期連続で黒字を達成し会社を軌道に乗せ、金融機関の与信ランクも回復させた。
現在は「フリーランスの経理」として、製造業やサービス業など幅広い業種を対象に、3~7社の業務を常時並行して行っている。黒字会社のさらなる黒字化のアドバイスに加え、赤字体質の会社への社員指導、利益を生む組織改善の提案にも定評がある。

 数十社分の契約書の取引先名と金額、その8割方を暗記していて、思いつくものからどんどん入力していたのです。

 そして思い出せないものだけ、過去の資料や契約書ファイルを確認し、作業していました。

 私も覚えられるものは覚えてしまうほうですが、同じようにやっている人がいることを知り、スピードアップには暗記が欠かせないと実感しました。

では、何を暗記すべき?

 優先して暗記すべきは「使用頻度が高いもの」です。経理でいえば、会計ソフトに登録されている勘定科目コードや取引先コード。

 1回1回、「会議費のコードは何番だったっけ、A社のコードは……」と検索しながらやっていっては時間がかかります。

 旅費交通費などは使用頻度が高いので、人によっては覚えようと思わなくても、自然と頭に入っていて、手が勝手にコードを入力するくらいにはなるでしょう。

 勘定科目コードを暗記することのメリットは、ただ入力時間が短くなるだけではありません。日付や部門、金額、摘要項目など、他の入力項目に集中できるようになることです。経理の仕訳入力で特に大切なのは、日付、勘定科目、金額です。

 日付に関しては、固定で「○年○月からの日付しか入力できない」という設定ができるソフトもあるので、まだ間違いは起きにくいのです。

 しかし、勘定科目と金額は、間違えればそのままデータ化されてしまいます。そのため、使用頻度の高い勘定科目だけでも暗記しておけば、金額にだけ集中できるのです。

書類関係で暗記すべきものは?

毎月の自動引き落しであれば、「10日に固定のリース料○○円、25日に△△銀行への借入返済○○円」と暗記していれば、引き落しと同時に仕訳を計上できます。

契約書であれば、「□□社の2016年4月からの1年契約、コンサルティング料○○円」と覚えておけば、2017年の年初ぐらいから、次年度の契約を更新するのか否かを担当者に確認できます。

 毎月定額の請求も暗記しましょう。仮に請求書が現場で滞留していても、締めの直前でチェックすることで、遅滞なく回収することができます。

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前田康二郎(まえだ・こうじろう)

1973年生まれ。学習院大学経済学部卒。
レコード会社など数社の民間企業で経理・総務業務を行い、大手PR会社では経理部長としてIPOを達成。
その後中国へ赴任し、現地社員への管理業務の指導等を経て独立。独立後は、黒字会社を中心に経理業務の受託を行っていたが、携わる会社がことごとく急成長を遂げる。その理由を観察・分析し、「黒字会社・黒字社員の習慣」をまとめる。
そしてそのメソッドを、赤字で苦しむ製造業の会社で実践。経理部長代行として、毎月10営業日訪問し、経理を通した組織改善を進める。結果、わずか1年で5000万円の営業赤字が5000万円の営業黒字に反転し、1億円の利益改善に成功。その後も2期連続で黒字を達成し会社を軌道に乗せ、金融機関の与信ランクも回復させた。
現在は「フリーランスの経理」として、製造業やサービス業など幅広い業種を対象に、3~7社の業務を常時並行して行っている。黒字会社のさらなる黒字化のアドバイスに加え、赤字体質の会社への社員指導、利益を生む組織改善の提案にも定評がある。
著書に『スーパー経理部長が実践する50の習慣』『職場がヤバい! 不正に走る普通の人たち』(以上、日本経済新聞出版社)、『1%の人は実践しているムダな仕事をなくす数字をよむ技術』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。
 


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