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“緊急時フリーライダー” にならないために(1)
南極探検家シャクルトンに学ぶ「危機のリーダーシップ」
究極の遭難からなぜ全隊員を生還させることができたか

河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長],渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第25回】 2011年4月6日
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鑑賞ではなく学ぶこと。
リーダーにとってそれが「今できること」

 3.11東日本大震災から、1ヵ月が経過しようとしている。しかし、傷痕は深く、問題解決の長期化は避けられない様相である。

 1923年の関東大震災から1929年の世界恐慌まで、その間6年。それから約80年が経ち、順番は逆転するが、2008年のリーマンショックから2011年の東日本大震災まで、その間3年。歴史的な経済危機と大震災が交互に訪れたスパンは、約80年前と比べて半分の時間だ。

 わずか3年間で、二度もこのようなパラダイム転換を余儀なくされる危機が発生するとは誰も想像し得なかった。なかには、この二度の危機的状況を、ともに「リーダー」という立場で迎えた人も大勢いるだろう。

 人災と天災の違いはあれど、2008年9月15日、リーマンショックという経済の大激震が発生したあの日以降の指揮を通じて、リーダーとして学習したことは、今回活かされているだろうか。

 また、今回の大震災においても、多くの報道を通じて「リーダーとして疑問を感じる」と思うケースと、「リーダーとして素晴らしい」と感じるケースがあるはずだ。それをこれから活かすことができるだろうか。

 活かすためには、これらのケースを鑑賞するように眺めるのではなく、自らの糧にすべく、ノートにまとめるなどの自分らしい学習作業が必要だ。リーダー、あるいはこれからリーダーになることを目指す人にとっては、この状況を無駄にしない、学習する――。それがこれからのために「今できること」の1つだと考える。

 今回のコラムでは、危機的状況下におけるリーダーシップを考察する。手法として、1つのモデルを紹介し、そのモデルに照らして、メディアに登場した政治家、経営者、そして地上のリーダーたちの行動・言動を考察する。

 危機の時代に「フリーライダー・リーダー」とならないために――。

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河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長]

ワトソンワイアットを経て、「人と組織のマネジメント研究所」(株)道(タオ)を設立。ベストセラーとなった『ニワトリを殺すな』をはじめ、『デビルパワー エンジェルパワー』『育ちのヒント』(共に幻冬舎)など著書多数。慶応丸の内シティーキャンパス客員ファカルティー。

渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


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