自腹購入をしない場合は、だいたい下記のような事態となることが多いという。

 ・「うちのルールでみんなやってくれている」といわれ、居づらくなる
 ・無給のシフトが課される
 ・「やめてもらう」「次のシフトは入れさせない」などと脅迫される
 ・回覧される文書等で「次回は必ず目標を達成するように……」と、名指しで通達される

 などの「ペナルティ」が与えられるのだ。

法的には労働基準法違反
賃金未払いなどに相当

 当然ながらこれらはすべて違法行為だ。

 まず、自腹購入を強いられるのは「強要罪」だ。「シフトを入れさせない」というのは契約違反。商品購入分として給与を天引きするのは、労働基準法違反。予約件数分を買い取って、それを家族や友達に売る場合、そのために費やした時間は時間外労働になり、その分が賃金不払いに相当する。

 法的には店主と交渉して、未払い分の賃金を払ってもらったり、ノルマで購入させられた分を返金してもらうことが可能だ。

 もちろん、真面目に売上向上に取り組む店主がほとんどだろう。明らかに悪質な一部のオーナーや店主が一方的にアルバイト従業員にノルマを強いているという場合もあるが、こうした強要行為がなかなかなくならないのは構造的な問題もある。

 こうしたノルマが課せられるイベントの中でも「うなぎ、お歳暮、恵方巻き」が3大ノルマだ。あるコンビニチェーンでは、売上向上のためにフランチャイジーに配布する資料に、パートやアルバイト従業員の周囲の人々を季節イベントの予約商品の販売対象にするよう示唆するようなマニュアルを配布していた。

「従業員さんの意識付けと、アプローチについての具体的指導が必要。(中略)従業員さんの人間関係を聴きながら、どこにチャンスがあるのか。どのようにお勧めするのか。アドバイスを行うことが必要」