経営×総務
なぜ、「戦略総務」か?
【第8回】 2017年2月15日
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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

「会社の常識は社会の非常識」を総務が自覚している企業は強い

戦略総務に必要な10ヵ条【6】社会の動向に敏感になる

多種多様な、外との接点のある総務

 総務ほど、多種多様な外部との接点のある部署はないであろう。日々接点のあるサプライヤー、発注先から、近隣地域の方々、士業などの専門家や業界団体、株主、官公庁、我々のようなメディアや消費者。必然的に、さまざまな情報に触れることにもなる。

 今回のテーマ、「社会の動向に敏感になる」とは、業務遂行上、結果として社会との接点ができた、というのではなく、積極的に社会との接点を持ち、問題意識を持って情報を取りに行く、そういう姿勢のことをイメージしている。そして、その情報を活用することまでも含むのである。

 総務の役割として、経営の参謀役というものがある。経営の相談役であり、助言、経営に有用な情報提供がそのおもな役割と言える。大きな会社では経営企画部がその役割を担うことになるのかもしれない。とは言え、総務の持つ外部との接点、ネットワークは業務に紐づくものなので、経営企画には真似ができない。

外との接点は、刺激になる

 社会の動向に敏感になる。広い意味は、先ほどから記している外との接点を持つことである。総務において外との接点が大事な一つの意味は、刺激を得ることにある。内向き思考、限られたメンバーとのやり取りでは、なかなか変化が起きにくい、新たな発想、アイデアが生まれにくい。

 「新しい発想は多様性から生まれる。創造性は思わぬ出会いから生まれる」と言われる。あるいは、普段出会わない、専門や部署が異なるメンバー同士の偶発的な出会いの場における、何気ないFace to Faceの会話の際に新しい着想は生まれるとも言われる。

 イノベーションは組み合わせとも言われる。従来では想像もつかなかった新たなアイデアが、既存の手法での組み合わせにより着想されることもある。内向きにならず、意識して外の世界に触れる機会を作るべきである。業界の集まり、勉強会、異業種交流会、意識して探せば見つかるはずである。

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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

【経歴】早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート、株式会社魚力で総務課長などを経験後、ウィズワークス株式会社入社。現在、日本で唯一の管理部門向け専門誌『月刊総務』の取締役、事業部長兼編集長。一般社団法人ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムの理事や、総務育成大学校の主席講師、All Aboutの「総務人事、社内コミュニケーション・ガイド」も務める。著書に『マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター刊)『経営を強くする戦略総務』(同)など。

 


なぜ、「戦略総務」か?

総務を単なる「社内の縁の下の力持ち」ではなく、コア業務の担い手、つまり"戦略総務"にすることが、会社を変革するための重要な戦略となる――。なぜ今、戦略総務なのか。その必要性について考える。

「なぜ、「戦略総務」か?」

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