ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
若い人ほど知ってほしい、日本のお金が働かないワケ
【第2回】 2011年4月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
上阪 徹 [ライター]

銀行や郵便局に預けたお金は
国債の購入や公共事業に流れている

1
nextpage

前回は、預金金利の話から始めて、日本では個人のお金が虐げられているのでないか、その背景は何か、を考えてみた。今回は、銀行や郵便局に預けた個人のお金が、どのように使われているのかを見ながら、国の借金と個人のお金のいびつな関係を明らかにしたい。

 私たちが自分のお金を銀行や郵便局に預ける。そのお金はどのように使われているのだろうか。

 松本さんが、こうした個人のお金について、最初に疑問を持ったのは、マネックスを創業する前、投資銀行のゴールドマン・サックスにいた頃、バブル崩壊後に不良債権を売買するビジネスを手がけたときのことだ。

 不良債権は、たしかに銀行にとっては不良の債権だった。けれども、銀行にとっての〝不良〟は、松本さんにとっては〝不良〟ではなかった。たとえば、担保になっていた土地は、担保価値以上の融資が行われていた。だからこそ問題だったのだ。だが、実際には、その土地の価値が市場価値でゼロになったわけではなかった。

 松本さんは、買い取った後にマーケットで売り出す。破格の値段で買った土地が、通常の取引価格で売れた。この売却が大きな利益を出すことになる。

 そして、このとき、意外な発見をすることになる。

 「銀行から買うわけですから、当然、銀行がどういうものを持っているか見にいく必要があるわけですね。でも、実はそれまで僕は、銀行のバランスシートなんて、詳しく見たことがありませんでした」

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
まいにち小鍋

まいにち小鍋

小田真規子 著

定価(税込):本体1,100円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
簡単で安くて、ヘルシー。ポッカポカの湯気で、すぐにホッコリ幸せ。おひとりさまから共働きのご夫婦までとっても便利な、毎日食べても全然飽きない1〜2人前の小鍋レシピ集!「定番鍋」にひと手間かけた「激うま鍋」。元気回復やダイエットに効く「薬膳鍋」や、晩酌を楽しみたい方に嬉しい「おつまみ鍋」など盛り沢山!

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


上阪 徹 [ライター]

1966年、兵庫県生まれ。89年早稲田大学商学部卒。アパレル メーカーのワールド、リクルート・グループなどを経て、95 年よりフリー。経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、 雑誌や書籍などで幅広く執筆やインタビューを手がけている。インタビュー集に累計40万部を超えるベストセラーとなった『プロ論。』(B-ing編集部編/徳間書店)シリーズ、『外資系トップの仕事力』(ISSコンサルティング編/ダイヤモンド社)シリーズ、『我らクレイジー★エンジニア主義』(Tech総研編/講談社)、著書に『新しい成功のかたち 楽天物語』(講談社)、『600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス』(角川SSC新書)、『「カタリバ」という授業』(英治出版)、『書いて生きていく プロ文章論』(ミシマ社)、『預けたお金が問題だった。』(ダイヤモンド社)、『文章は「書く前」に8割決まる』(サンマーク出版)などがある。


若い人ほど知ってほしい、日本のお金が働かないワケ

 「貯金が趣味」もいいけれど、若い人は知っているのだろうか?

 1400兆円の個人金融資産の7割以上は、60歳以上の世代が持っているものと類推される。彼らの預貯金は国債の購入という形で国の借金に変わり、公共事業につぎ込まれる。その使われ方は周知のとおりだ。また、日本の将来に向けた新しい産業の創出に使われるわけではない。

 一方で、これから日本に生まれてくる子供は、生まれた瞬間に900兆円の借金を背負うことになる。それは、あまりに不公平ではないだろうか?日本のお金の流れはおかしい。そしてそのツケは、若い人が負わされている。

 マネックス松本大さんに話を聞きながら、日本のお金のいびつな構造をあきらかにし、将来に向けて警鐘を鳴らす。

「若い人ほど知ってほしい、日本のお金が働かないワケ」

⇒バックナンバー一覧