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儲かる会社は人が1割、仕組みが9割
【第2回】 2017年3月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
児島保彦

「いい人材」が会社を壊すこともある

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中小企業にとって「いい人材」はなかなか存在しない。ごくまれにいたとしても、経営の足を引っ張る存在になる危険もはらんでいる。また、大企業から人材をスカウトしても、期待外れになることが多い。だから社長は、人材に期待してはいけない。

中小企業に
リーダーシップのある管理職はいらない

 中小企業の管理者である、課長や部長に当たる人材について考えてみましょう。彼らは、現場の責任を背負っており、会社を支える立場です。本来は社長の右腕となるべき存在です。しかし、なかなかこのような人材はいないものです。

 仮に、中小企業の経営に理解があり、リーダーシップも発揮できる、まさに理想的な「いい人材」にめぐりあえ、彼を迎えることになったとしましょう。そういう可能性も、まったくないわけではありません。

 ところが、このような人材は社長の能力を凌駕する場合があります。やっかいなことに、社長の力量がわかってしまうのです。すると、社長ですら、彼を使いこなすことができません。いわゆる、手に余る社員になってしまいます。

 ちょっと気に入らないことがあると、社長の方針にケチをつける。社員の前で、社長に向かって反対意見を堂々と主張して、いい気分になる。少し大きな仕事をすると、得々として自慢をする。できない社員は過酷に扱う。直行、直帰が多くなる。交際費は勝手に使う――だんだん身勝手がすぎてきますが、与えられた仕事では確かに成果を出しており、言うことも正論なので、社長も文句を言えなくなるのです。

 こうなると、会社の中は分断され、彼を中心にしたインフォーマルな組織ができ上がり、彼はますます幅を利かすようになります。

 さすがに、社長も危機感を覚えて、せっかく手に入れた人材なのに、断腸の思いで辞めてもらうしかなくなります。

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    児島保彦(こじま・やすひこ)

    経営コンサルタント・中小企業診断士。1937年、長野県千曲市生まれ。1961年、早稲田大学商学部卒業。住友大阪セメント常務取締役、オーシー建材工業社長を歴任し、赤字会社を半年で黒字に転換。退任後65歳で経営コンサルタントとして独立し、有限会社祥を設立。 社長時代の経験から「会社は当たり前のことを当たり前にできれば、必ず利益は出る」ことを確信し、『プラス思考の社長学“当たり前”から始めてみよう!』(同友館)を出版。人材不足の中小企業に特化したコンサルティングで圧倒的な支持を受ける。 多くのクライアントの中には、大阪北新地の老舗ラウンジクラブoggi(オジ)もあり、夜の苛烈なクラブ経営のノウハウを昼間の経営の新しいヒントにしている。『ナイトクラブの経営にみる究極のサービス』(星雲社)、『本当は面白い戦略的出世術』(同友館)を出版。 71歳のとき、小妻清ホールディングスの社長に出会い、人材に頼らなくても今の社員で利益を倍増する仕組みを創り出し、実績を上げる。80歳を前にして、独立時に掲げた「サラリーマン時代の生涯年収を稼げるコンサルタント」を達成する。 三井住友銀行グループSMBCコンサルティング、日本経営合理化協会、大阪商工会議所他講師を歴任。清泉女学院短期大学兼任講師、信越放送「儲かる会社の必勝法」のコメンテーター。

    ウェブサイト:https://www.sho-ltd.com/kojimayasuhiko

     


    儲かる会社は人が1割、仕組みが9割

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