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転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

大企業出身者が中小企業に転職すると必ず挫折する理由

丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]
【第42回】 2016年7月25日
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大企業の看板力を
過小評価している候補者が多数!

大企業出身の“優秀な人”は中小企業で必ずしも歓迎されていないようです

 私の非常に嫌いな表現ですが、人材紹介業界には「経歴が汚れている人」という言い方があります。これは要するに、転職回数が多く履歴書に書かれている企業が多い人のことです。その逆が「経歴がきれいな人」で、こちらは転職歴が少ない人。たとえば一流大学を出て新卒で大手企業に入社しそのまま勤務し続けている人は、とても経歴がきれいということになります。

 「きれい」「汚れている」という言い方にはそれぞれ好ましい・好ましくないというニュアンスも込められていたわけですが、近年はだいぶ様子が変わってきました。

 かつては超大手企業出身の「経歴がきれいな人」は、人材を欲しがっている中小企業から非常に喜ばれました。しかし最近は「この人、大丈夫ですか?」と警戒した反応を受けます。その理由は、大企業出身者が中小企業やベンチャー企業に転職すると、期待通りの成果をあげられずにつまずいてしまうケースがあるからです。

 大企業には大企業ならではの看板力があります。大企業に勤務している限り、それらは当たり前に存在するものですから、本人はその恩恵に与っていることはなかなか自覚できません。そして中小企業に転職し大企業の看板を失って、以前と同等のパフォーマンスを発揮できない自分に気づいて愕然とするのです。

 最近はこういう事情が知られてきたためか「大企業の看板があるから仕事ができた」と自ら言う候補者もいますが、それでも実際に中小企業へ転職してみると「看板がなくなった途端、こんなにも自分と四つに組んで仕事をしてくれる人がいなくなってしまうとは」とショックを受けてしまうものです。頭ではわかっているつもりでも、大企業の看板力を過小評価している人が大多数なのです。

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丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]

1986年滋賀大学経済学部卒業後、リクルート入社。7年間人事担当採用責任者として新卒、中途、留学生、外国人など多岐にわたる採用を担当し同社の急成長を人材採用の側面から支える。退職後現社を設立。リクルートで実践した「企業力を超える採用」の実現のため1000社を超える顧客にそのノウハウを提供、さまざまな分野の支援を実現。また個人へのキャリアコンサルティングは1万名を超え、「個人の本気に火をつける」面談には定評がある。49歳。1963年生まれ、いて座。

 


転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

35歳以上の転職がもはや当たり前の時代になり、これからはより多くの人が転職を意識することになる。しかしそのときに「転職の作法」を全く知らないがために、失敗し続けてしまっては本末転倒だ。この連載では、失敗した人を具体的な事例として出しながら、何が悪かったのか2万人を見てきた転職コンサルタント丸山貴宏の視点で一刀両断。成功へと導く手助けをします。

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