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大震災で今2011年度の成長率は下押し
来12年度の成長率は押し上げられる
最大の不確定要因はやはり原発事故の行方

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
2011年4月22日
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 この3月のわが国の輸出は、前年同期比2.2%減の5兆8660億円となり、16ヵ月ぶりに減少した。特に自動車は27.8%の大幅減、半導体など電子部品も6.9%減少した。早くも東日本大震災の影響が、数字として確認された形だ。

初めはフローが
大きな影響を受ける

 では、今後、短期・中期の日本経済はどうなるのだろうか。

 多くの経済研究所や金融機関が、大震災前に公表していた日本経済見通しを修正している。予想数字にこそ若干の違いはあるものの、今後のシナリオについては大筋で一致している。

 結論から言えば、実質GDP(国内総生産)は、今年の第1四半期(1月~3月)についで、第2四半期(4月~6月)ごろまでマイナス成長に陥り、その後、復興需要が本格化して、第3四半期(7月~9月)以降はプラスに転じる。落ち込みは第2四半期が一番大きい。

 このため、2011年度は4月~6月の落ち込みを、夏以降の復興需要で補うものの、震災前の予想よりも低い成長率になる。逆に、復興需要は11年度だけでなく12年度も続くので、同年度の成長率は、その分上乗せされるというシナリオである。

 震災による被害は、大きく二種類に分けられる。1つが、道路、鉄道、港湾、住宅、工場・生産設備などが破壊されてしまう「ストック」の被害である。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

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