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中高年期に不意打ち発症!?
リスクあれば検査を─HIV/AIDS

監修 本田元人(国立国際医療研究センター病院/エイズ治療・研究開発センター)

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第41回】

 胆石手術の事前準備で血液検査を受けたOさん、56歳。術前に別室に呼ばれ、主治医からHIV(ヒト免疫不全ウイルス)陽性を告げられた。息が詰まり頭の中が真っ白になった──。

 国内では毎年1500人前後の新たなHIV/AIDS(ヒト後天性免疫不全症候群)感染者が報告されている。日本国籍の男性が約9割を占めるほか、最近の傾向としてHIV感染者は同性間の性的接触によるものが多い一方、AIDS発症者では同性間、異性間の差がほとんどなくなっている。

 HIV/AIDSは性行動が活発な若年者の病気と思われがちだ。しかし実際は、あらゆる世代に満遍なく存在する。疾患啓発が行き届かなかった中高年層では、Oさんのように手術時の事前検査で判明するケースや、感染後10年以上を知らずに過ごし、ある日突然AIDSを発症して愕然とするケースが少なくない。

 したがって40代以上では感染予防もそうだが、まずはっきり白黒をつけることをお勧めしたい。若かりし頃、コンドームを装着せずに不特定多数と性行為を行っていた、海外赴任/渡航先で性的な接触を持った、などハイリスク行動の経験があればなおさらだ。感染していたとしても、複数の抗ウイルス薬による「多剤併用療法」で免疫能を改善・維持して発症を予防し、長寿を保つことも可能なのだから。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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