◇自分を責める自分に気づき、受容する

 心には「ある」ものより「ない」ものに注目する性質がある。そのため、「自分責め」が癖になっている人は、ますますネガティブ思考に陥りやすい。負のループを断ち切るには、「自分が自分を責めている」ことに「気づく」ことが先決だ。自分を裁こうとする自分のことを、ありのまま受容すれば、ネガティブなサイクルが緩んでいく。

 次に意識したいのは、「口ぐせ」を前向きなものに変えていくことである。脳は自分の発した言葉を「自分の考え」として認識し、そのフィードバック機能が自分の思い込みや性格を形成していく。だからこそ、脳内の思考や日々使っている言葉を前向きなものに言い換えることは、なりたい自分をつくるうえで欠かせない。自分や他人を批判するような思考、雑念を手放し、「幸せだな」、「ついてるな」といった言葉を意識的につぶやくことで、確実に思考が変わっていく。

◆感情を整える1分間瞑想法
◇感情の「ラベル」をはがして、貼り直す

 人間の思考と感情は深くつながっている。何を考えるかで、気分も身体の状態も変わる。ネガティブな偏った思考に気づき、それを手放せるようになれば、ストレスが軽減され、焦りやイライラ、緊張といった不要な感情をも取り除くことができるのだ。

 不要な感情を手放す一歩は、自分の気分や気づいている状態を言葉で確認する「ラベリング」である。まるでラベルを貼るように感情を対象化すると、その感情から距離をとって、観察者になれる。そのうえで、感情のラベルをはがして貼り直すのだ。

 例えば忘れ物をして「最悪!」と思ったことに気づいたら、「最悪って思ったけど本当?」と心の中でつぶやいてみる。すると、無意識に浮かんできたネガティブな自動思考をうのみにせず、より合理的に自らの思考を選択し、気持ちを切り替えられるようになる。

 自分の内側で起きていることを理解するには、感情のボキャブラリーを増やすことが有効だ。「なんだかむかつく」という感情を、「イライラするし、がっかりしているなぁ」というように、より明確に自覚すると、自己理解が深まり、自然と心が静まっていく。そして、その中で、自分がよく感じるネガティブな感情のうち、とくに減らしたいものを3つ決めておく。その感情が沸き起こってきたときに、「今、〇〇を感じている」とラベリングするのだ。まるで親友の相談に乗っているかのように「そこまで感じなくてもいいんじゃない?」と自分自身に伝えることで、意識の向け方を変えられるだろう。