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SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術
【第1回】 2017年3月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
ショーン・スティーブンソン(著),花塚 恵(訳)

睡眠不足がもたらすパフォーマンス低下の恐ろしい正体とは

全米で話題沸騰中の21の睡眠メソッドを集約した、『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』。本連載では同書の中心的なメソッドを紹介していきます。食事、ベッド、寝る姿勢、パジャマ――。どんな疲れも超回復し、脳のパフォーマンスを最大化する「睡眠の技術」に注目です!

睡眠不足に潜む真のリスクとは?

めまぐるしいスピードで動く世の中となったいま、慢性的な睡眠不足に陥って睡眠の質が低下するという悪影響に苛まれている人が大勢いる。睡眠不足は先進国に共通する問題だ。調査によると、西洋諸国に暮らす人々の平均睡眠時間は、わずか100年前に比べて1.5~2時間短くなっているという。私たちはなぜか、人間としてごく自然な行動のとり方を「忘れて」しまった。

睡眠不足の先に待ち受けることもかなり厄介だ。免疫系の衰え、糖尿、ガン、肥満、鬱、もの忘れの増加など、数えあげればいくらでも出てくる。自分が抱えている病気や外見上の悩みの一因にもなっているというのに、そのことに気づいている人はほとんどいない。

調査によると、一晩寝不足になるだけで、2型糖尿病患者のようにインスリンが正常に機能しなくなる恐れがあるという。この状態は、老化の加速性欲の減退望まない脂肪の蓄積に直結する。何週間、何カ月、何年と睡眠不足が続けば、深刻な問題が生じかねない。

カナダ内科学会が発行する『カナディアン・メディカル・アソシエーション・ジャーナル』誌に、睡眠不足がダイエットに直接関係することを実証する実験が載っていた。被験者全員が同じ運動をして同じ食事をとったにもかかわらず、睡眠不足のグループ(毎晩6時間未満)は、毎晩8時間以上眠ったグループに比べて一貫して体重や脂肪が減らなかったという。脂肪を永遠に落とすためには、栄養バランスのとれた食事と適度な運動に「上質な睡眠」も加えないといけないのだろうか?

別の研究では、睡眠不足はガン、アルツハイマー病、鬱病、心臓病にかかる確率を高めることも実証されている。たとえば、アメリカ睡眠医学会が発行する『スリープ』誌の記事によると、14年間に9万8000人を調査した結果、睡眠時間が4時間未満の女性は、心疾患によって死期が早まる確率が2倍に高まるという。

女性の例をあげたからといって、男性諸君も安心はできない。男性のほうがただでさえ心臓病で死亡する確率が高く、そこに睡眠不足という要素が加わると、事態はかなり深刻だ。WHO(世界保健機関)が14年にわたって657人の男性を追跡調査した研究がある。それによると、睡眠の質が低い男性は心臓発作を起こす確率が2倍に上昇したほか、実験期間中に発作を起こした確率は4倍近くになったという。

心臓病は世界でもっとも多い死因の一つだ。その元凶に目を向けて、睡眠不足がさまざまな健康上の問題にどのように関与しているかをつまびらかにすれば、解決への大きな一歩となる。

睡眠時間を長くとることで
生産性が飛躍的に増大する

睡眠を改善する方法となると、「8時間寝なさい」という決まり文句以外はほとんど見当たらない。だが、そもそも、8時間寝たところで問題は解決しない。8時間寝ても、毎朝疲れがとれずにぐったりとした気持ちで起きている人がたくさんいる。だから私は、クライアントの睡眠時間を増やすだけでなく、睡眠の質も大幅に改善する方法を提供しようと考えた。その方法をクライアントが実行し始めると、それまで結果を出せずにいたことが堰を切ったみたいに次々と改善していった。質の高い睡眠をとることの大切さがデータに表れることはわかっていたが、人生を一変させるほどの結果が出るとは思ってもみなかった。

睡眠を十分にとるのはいいが、そうすると、仕事のパフォーマンスはどうなる? 生産性や成し遂げることにどう影響するのか?
睡眠時間を削ってたくさん仕事をするほうが、早く成果が出ると思う人もいるだろう。それについては調査が実施されていて、完璧な結論が出ている。十分な睡眠をとらずにいると、何をするのも遅くなり、創造力が衰え、ストレスが増大し、仕事のパフォーマンスが下がる。要するに、自分の能力のごく一部しか使えなくなるのだ。

睡眠(そして睡眠不足)が脳に及ぼす影響については本連載で紹介していく。
古いアイルランドの諺に、「よく笑いぐっすり眠ることが最善の治療薬」というものがある。この連載を読めば、最高の睡眠を得られるようになる具体的な方法が手に入ることをお約束しよう。思わずニヤリとするところもあれば、考え込んでしまうところもあると思う。この連載で紹介する対策を自分に当てはめて実行に移せば、あなたの人生は一変する。

人はみな、健康な身体のもと、幸せで充実した人生を送る権利がある。その実現のカギを握るのが良質な睡眠であり、それを得る秘訣をこの連載でお教えしたい。これから、睡眠の質を改善できる21の対策を紹介する。どれもすぐさま効果が出ることは実証済みだ。どれか一つとりいれてもいいし、全部をとりいれてもいい。どうするかは、あなたの目標やライフスタイルにあわせて自由に決めてもらってかまわない。

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