「日本は魚の頭と内臓を取ってサンプリングを行なっています。放射性物質は身に溜りやすいからというのがその理由です。確かにそれはそうなのですが、内臓や頭に蓄積されるのもまた事実で、わざわざ除去する必要はないと思えます。たとえば、食物連鎖で考えても、大きい魚が小さい魚を食べるときに頭や内臓を外すことはありませんし――」

 グリーンピースジャパン事務局長の佐藤潤一氏はこう嘆く。

 このように世界に類をみないサンプリング方法の結果だからであろうか、日本では小魚のコウナゴだけに基準値を超える放射能汚染が見つかっている。

 しかし、それはコウナゴが頭と内臓を除去できるほど大きくないからであり、他の魚に同様の調査をすれば、結果も違ってくるというのは穿ちすぎだろうか。

放射能汚染の影響を受けやすい
海藻類や貝類などこそ調査すべき

 今回、グリーンピースが海洋調査の採取サンプル予定として日本政府に提出していたリストは次の通りだ。

海水
底質
海棲生物
  ―貝類(アサリ、イガイ、マテガイ、ホタテガイ、ウニ)
  ―海藻類(ひじき、わかめ、こんぶ)
  ―魚類(コウナゴ、マイワシ、カタクチイワシ、アイナメ、ニシン、アナゴ、アンコウ、サンマ)

 この書類提出から5日後の4月25日、突然日本政府は、初めてとなる海洋調査を行った。その結果が、前記のとおりである。