日本各地を縦横無尽につなぐ拠点ネットワークと、トラックや船舶などの豊富なアセット。そして、長年にわたって積み重ねてきた「現場力」。高い総合力を武器に成長を続けるロジスティクス企業がセンコーだ。同社では今、物流の課題を解決する次世代輸送インフラの構築が進む。
センコー大越 昇 代表取締役社長
センコーは、100年以上の歴史を持つ総合物流企業だ。注目すべきは近年の力強い成長で、世界同時不況や大災害をものともせず、これまで22期連続で増収を記録。特に直近の10年では売上高が約2.1倍、経常利益が約2.6倍と大幅に伸びている。
「化学工業のコンツェルン、日本窒素肥料の専属物流会社として大正時代に創業したのが当社の原点です。戦後の財閥解体でいったん解散した後、再設立し、祖業に近い化学品などの工場物流で長く専門性を磨いてきました」と大越昇社長は歴史を語る。
ポートフォリオが多角化に向かったのは1980年代。大規模物流拠点「PDセンター」を全国展開し、量販店向けに、商品の保管や輸送だけでなく検品やラベル貼り、包装や返品管理まで、顧客業務を代行するきめ細かいソリューションを提供するようになった。
2000年代以降は、M&AやDXを成長のエンジンに、アパレルやECなど新しい領域を拡大。海外展開も加速し、飛躍的な成長を遂げている。
