介護業界のデジタル化を原点に、幅広い業界でシステム開発を展開しているケアリッツ・テクノロジーズ。外注に頼らず、社員中心でプロジェクトを遂行する体制で、技術力と知見を社内に蓄積。多彩なバックグラウンドを持ったエンジニア集団が、事業拡大と人材育成を同時に実現している。
ケアリッツ・テクノロジーズ古関 啓(こせきひらく) 代表取締役社長
ケアリッツ・テクノロジーズは、2008年に介護事業を開始したケアリッツ・アンド・パートナーズのIT事業部が独立分社化して誕生した会社である。事業部時代には、訪問介護業務支援アプリ「Caregate(ケアゲート)」を開発し、介護現場のDXを推進。その結果、同社全体の業務効率は大きく向上し、売上高は100億円を突破、首都圏を中心に急成長を遂げた。
「当時の介護現場はITリテラシーが低く、システムの利活用に課題がありました。従来のシステムは機能が多過ぎて現場で使いこなせず、実用性に欠けていたのです。私たちは現場の声に基づいて丁寧に要件定義を行い、段階的にシステムを開発しました。手作業による作業工程を削減して、社員の働き方改革を実現し、経営の効率化にも貢献したのです」
そう語るのは古関啓(こせきひらく)社長だ。事業部時代から他社向けのシステム開発で収益を上げていたが、「Caregate」の成功を機に注目が集まり、クライアント事業が拡大。当初は10人に満たなかったエンジニア数も400人を超える規模に拡大したことから、さらなる成長を目指し、22年にケアリッツ・テクノロジーズとして新たなスタートを切った。
現在は主力のWebシステム開発・運用保守に加え、介護業界と同様にデジタル化に課題を持つ幅広い業界へのDX支援を展開している。