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山崎元のマネー経済の歩き方

株価ボードを作る遊び

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第178回】 2011年5月21日
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 株価が大幅に下落する(上昇でもいいのだが)出来事があると、テレビは証券会社の株価を表示するボードの前で困った顔をする人にインタビューするのが定番だ。

 かつては運用会社のオフィスにも、あの種の株価ボードがあった。壁一面の株価を眺めながら、「あのあたりが強い」などと講釈を言う者がいたり、上司が大量に持っている銘柄が急上昇すると手をたたいて景気をつけてゴマをする人物がいたりして、にぎやかだった。

 若い頃の筆者は、株価ボード否定派で、ボードの前でたむろする先輩社員を軽蔑していた。「あれは、働いているのではなく、遊んでいるのだ」というのが筆者の言い分で、確かに、株価の変化をただ眺めていても、先の株価が読めるようになるわけではない。

 その後、情報機器が発達して、ファンドマネジャーの机上で株価を見られる端末ないしパソコンが置かれるようになったこともあり、株価ボードを置かない、というのが運用会社のトレンドになった。節電にも、結構なことだ。

 ただ、運用を仕事として毎日多くの銘柄を見ている時分は株価ボードに価値がなかったが、運用の仕事を離れると、意識的に株価を眺めないと、株式市場の様子がわからなくなる。数銘柄程度の個別株投資を楽しんでいる個人投資家もおそらくそうだろう。

 熱心でない投資家でも、ある程度バランスを取りながら株価をチェックする方法を用意しておくほうがいい。投資家でなくとも、株価には「経済を映す鏡」的な機能があり、株価を見て気づくことや、考えが修正されることがあるので、株価ウオッチは有用だ。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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