老後が見えてからあわてて
資産運用するのでは遅すぎる

 50代に入りそして実際に老後が近づいて現実が見えてくる、たいていの人が貯蓄が少ないことに焦りだして、おもむろに資産運用を始めようとして失敗します。

 大手の銀行で勧められた高利回り外貨建て債券などを数百万円単位で買い、為替変動によって大きな損失を被るといったケースもよく聞きます。大手の銀行だから安全、大手の保険会社か勧めるから大丈夫、といった思い込みも危険です。

 また雑誌でもよく「50歳からの資産運用」などと特集を組んで、株式投資やFX投資を紹介していますが、50歳から始めて本当に稼げるようになるとは到底思えません。株式投資は長期的に投資の経験を積んでいくことが大事ですし、FXに至ってはそもそも1割の人しか利益を上げられないという実態があります。特に株やFXで勝つにはメンタルがとても重要になります。

 50歳を超えて、これから入ってくる収入が見えている状況で、老後に向けた大事な貯蓄を株やFXのようなハイリスク、ハイリターン商品で勝てるほど甘い世界ではありません。

 むしろ50歳を超えたら、いかに今の資産を安定的に守って行くかを考えるくらいに資産を作っておきべきです。

 そのためにも若いうちから老後のことを考えて、定期的に入ってくるストック収入を得る仕組みを構築していくことが大切なのです。

生形大(うぶかた・だい)
1977年8月生まれ 富山県富山市出身。横浜国立大学工学部建築学科卒 横浜国立大学大学院修了。外資系証券(バークレイズ証券・JPモルガン証券)出身の投資家。現在、国内12棟189戸、海外3戸、都内の戸建て・区分マンション4戸の不動産を所有。不動産以外にも株・FX・先物・オプション取引・オフショアファンドなどあらゆる金融商品に精通。現在は資産運用の専門家として独立し、成功者続出の投資家を養成するスクールの運営、不動産投資セミナーの人気講師として、経済的、時間的な自由を志すサラリーマンに指導を行っている。主な出演メディアにサタデープラス(TBS系列)。主な著書に『年収1億円を生み出す[ハイブリッド]不動産投資』(ぱる出版)がある。