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小池百合子都知事が「東京大改革」を掲げて挑む東京都議会議員選挙(投開票日:7月2日〈日〉)まで3ヵ月を切った。多くの場合「無風」で終わる地方議会議員選挙だが、今回の都議会には「小池旋風」が吹き荒れている。だが、都議選で直接戦うのは小池都知事ではない。小池都知事が各選挙区に放つ候補者たち――特に「くのいち」と呼ばれる女性候補者たち――は、一体どんな人物なのか。彼女たちは勝ち馬に乗る素人なのか、志ある改革者なのか。候補予定者を突撃し、直撃取材した。(政治ジャーナリスト 黒瀬徹一)

小池百合子都知事が放つ「刺客」
激戦区「板橋」は2人擁立

 単独過半数の獲得を視野に60人超の公認候補を擁立する――。

「小池都知事VS都議会のドン」の代理戦争と目された、2月5日投開票の千代田区長選挙において、小池都知事が応援した現職の石川区長が圧勝。127議席の東京都議会で一気に「単独過半数」の獲得を目指し、都議会議員候補の選考を急ピッチで進めている。

 果たして、小池都知事が選ぶ「刺客」とはどんな人物なのか。議席を奪われる側となる現職議員達は戦々恐々としながら選考に注目するだろうし、小池都知事を支持する都民たちも「その期待に応えてくれる人物なのか」と注目しているだろう。

 そんな中、特に注目を集めているのが「くのいち」と呼ばれる女性候補者たちだ。初の女性都知事となった小池都知事にとって、「女性候補」はそれだけで強力な存在感を持つ。お笑い芸人や元アナウンサーなどの知名度の高い女性たちが候補に挙がる。

 小池都知事が衆院議員だった時代の選挙区は豊島区と練馬区(一部)だが、その2つの選挙区に接する板橋区から公認立候補予定者に決まったのが、木下ふみこ氏だ。木下氏は大手広告代理店博報堂に勤めつつ、一人の娘を育てるシングルマザーだ。板橋区からは、他にサッカー日本代表の長友佑都さんと結婚した平愛梨さんの弟である平慶翔氏もまた「都民ファーストの会」から公認されることが発表されている。そんな彼女は何を考え、板橋区から都議に挑むのか。その素顔に迫った。