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SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術
【第19回】 2017年5月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
ショーン・スティーブンソン(著),花塚 恵(訳)

早起きで頭が冴える ホントの科学的理由

全米で話題沸騰中の21の睡眠メソッドを集約した、『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』。本連載では同書の中心的なメソッドを紹介していきます。食事、ベッド、寝る姿勢、パジャマ――。どんな疲れも超回復し、脳のパフォーマンスを最大化する「睡眠の技術」に注目です!

朝型の人の方がパフォーマンスが高い

2008年にノース・テキサス大学で学生を対象に調査したところ、朝型を自称する学生のほうが、成績がかなり高かったことが明らかになった。早起き学生の平均点が3.5だったのに対し、夜更かし学生の平均点は2.5だったという。もちろん、早起きだけで成績が優秀になるわけではないが、その影響力は決して見過ごせない。平均点が高ければ、就職をはじめさまざまなことで高いレベルでの成功が手に入りやすくなる。

就職と言えば、社会心理学に特化した『ジャーナル・オブ・アプライド・ソーシャル・サイコロジー』誌に、早起きする人のほうが夜更かしする人に比べて積極性が高く、仕事成功する確率も高いという記事が発表された。また、早起きする人のほうが、問題を未然に防いだり最小限に抑えたりすることもうまいという。変化のスピードが加速するいまの時代、そういう能力があると仕事上でかなり有利になる。

『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌には、夜更かしする人は企業の典型的な労働時間が合わず、そのせいで大事なチャンスを逃しやすいという重大な報告が掲載されていた。朝型だろうと夜型だろうと、素晴らしい人生を送ることはできる。でも、どうせなら、自分にいちばん有利な状況をつくりだし、自分が本心から望む人生を歩めるだけの健康を手にしてほしい。それを思うと、正常なホルモンの分泌を促す体内時計を尊重したほうが、健康は大きく増進する。それが現実だ。人間の身体は、日中に起きていて、夜になったら眠るようにできている。

人間はもちろん人間以外の有機体も、決まって訪れる明るい時間帯と暗い時間帯に合わせて進化を遂げてきた。私たちの毎日を成り立たせている体内時計やホルモンサイクルは、その時間帯にもとづいている。

だがそこへ人工光が入り込み、明るい時間帯の長さが変わってしまった。その結果、平均的な睡眠の質は大幅に下がった。寝る時間や起きる時間が日によって違うのだから、体内時計もめちゃくちゃだ。

寝起きする時間が決まっていないというのは、睡眠の質が下がった最大の原因かもしれない。睡眠時間が不規則だと脳がパターンを見いだせないので、慢性的な時差ボケ状態が生まれるのだ。ベストな状態の自分になるためには、どのように眠るかに加えていつ眠るかも重要になる。現代社会では、賢く眠る時間をスケジュールに組み込んでしまうことが不可欠だ。そしてその第一歩は、朝起きることから始まる。

どうしても夜型をやめられない人へ

では、スヌーズボタンを叩いて早起きをやめたい衝動にかられたときは、どう対処すればいいか? ベッドに戻りたい衝動を抑えてやる気のみなぎる一日にするためのアドバイスがある。

朝目覚めたら、五感をフルに使うのだ。ベッドから出たら、自分の好きなもので感覚器官を刺激しよう。コーヒーやお茶を淹れて飲むこともその一つだ。香り、味わい、カップを手に持つ感触のすべてが、五感の動きを活発にしてくれる。

私は朝起きたら真っ先に、大きなグラスで水を1、2杯飲むことにしている。これは本当にお勧めで、個人的には「体内の洗い流し」だと思っている。眠っているあいだに失われた水分を補給すると同時に、代謝によって生まれた老廃物を一掃し、身体が目覚める刺激を感覚器官に与えてくれるからだ。お風呂やシャワーにも、心身ともにさっぱりする効果がある。

また、好きな音楽をかけたり、カーテンを開けて自然の光を取り込んだりして、より多くの感覚を刺激してもいい。嗜好や身体が自動的に刺激されるものは、まだまだたくさんある。感覚を刺激することを行って、一日の始まりに勢いをつけよう。

早起きをすると、内分泌系が地球の日周期に同期するようになる。太陽がのぼったら起きることを習慣にしよう。最初は大変かもしれないが、2週間もすれば身体が慣れ、身体が十分に休まってすっきりとした気分で目覚められるようになる。「疲れすぎて頭が冴えているせいで夜更かしする」習慣を何とかしたいなら、早起きしてコルチゾールの正常な分泌を促し、夜早く寝てメラトニンの正常な分泌を促せばいい。

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