婚約指輪の売れ行き増など、震災後に「結婚」を意識し始める人が増えたことはすでに報じられている通り。しかし、震災から時間が経つにつれて、結婚相手に求める条件も少し変わりつつあるようだ。震災から約3ヵ月後に大手婚活サイト「youbride(ユーブライド)」が会員に実施した調査では、これまで結婚相手に求めるものとして定番だった条件が、ベスト3から外れたことがわかった。震災後にランク外になった条件、そして新たにランクインした条件とは?
調査は6月3日~6日にかけて、インターネットで実施。対象は同サイトの会員500人(男性303人、女性197人)。
男性は「外見」で選ぶ人が激減、
女性では「頼りがい」がランクイン
まず、男性が女性に求める条件を見てみよう。震災前、男性が女性に求める条件のベスト3は「性格」(23.7%)、「外見」(18.3%)、「価値観」(18.3%)だった。これが震災後3ヵ月の段階では、「性格」(27.3%)、「価値観」(21.2%)、「家事力」(10.3%)。「外見」がランク外となり、代わりに「家事力」がランクインした。
女性の場合、震災前のベスト3は「価値観」(20.5%)、「年収」(19.7%)、「性格」(18.1%)。震災後3ヵ月では「性格」(19.5%)、「頼りがい」(19.0%)、「年収」(18.2%)に。トップだった「価値観」がランク外となり、代わりに「頼りがい」がランクインした。
回答者からは「人生のパートナーを欲しい気持ちがよりいっそう高くなっている」(男性)「家族の絆にあこがれを感じた。1人でいるのが不安なので家族を持ちたい」(男性)、「また震災がいつ起きるかわからないから、パートナーと助け合いたい」(女性)「頼れるパートナーがほしいと思った。今は、そのような存在がいないので」(女性)などのコメントが寄せられたという。
震災後の危機意識が如実に表れた結果となったが、男性と女性で「相手に何があれば安心と感じるか」が違うことが読み取れる。
生活リズムの回復により
「結構願望急増」の揺り戻しも!?
また、調査によれば、震災直後に急増した結婚への意欲が、3ヵ月経って大分落ち着いてきているという。
震災直後、男性は27.4%、女性は36.9%が「結婚したい気持ちが強くなった」と回答したが、3ヵ月後の今回は、男性が15.7%、女性が17.3%とほぼ半減。「震災直後よりも、将来について冷静に考えるようになった」「震災から時間が経つにつれて、震災前の生活リズムに戻りつつある」などのコメントからは、震災直後の急激な不安を経ての揺り戻しが感じられる。
震災後、結婚観や価値観が変わった人は少なくないはず。あなたの周囲では、いかがだろうか。
(プレスラボ 小川たまか)